外食全体の売り上げ前年比92.2% 止まらぬ新型コロナ感染増で回復傾向は失速
11 月は、新型コロナ新規感染者数の増加が著しく、特に店内飲食が主体の業態では週を追うごとに客足が遠のき、下旬には政府・自治体の行動自粛要請や営業時間短縮要請により、10 月に見えた回復傾向が失速。売り上げが前年同月を上回ったのはFF 洋風とFR 焼き肉だけで、外食全体の売り上げは前年同月比92.2%と再び回復への希望に水を差した。
業態別では、ファストフード(FF)業態は洋風のテイクアウトとデリバリーが巣ごもり需要のニーズをつかみ、全体売り上げを100.9%に押し上げた。「洋風」は、ドライブスルー、テイクアウト、デリバリーのサービスがさらに充実し、キャンペーンやメディア露出とあいまって売り上げは110.4%と好調を維持。「和風」は、テイクアウトもできる高単価の季節メニューが好調であったが、下旬には行動自粛要請等で客足が落ち、売り上げは95.7%となっている。
ファミリーレストラン(FR)業態は、コロナ新規感染者数の増加に伴い、週を追うごとに客足が落ちていき、全体売り上げは89.6%となった。
飲酒業態は、引き続きコロナによる打撃は他業態よりも大きく、行政からの行動自粛や営業時間短縮の要請が売り上げ不振に拍車をかけ、業態全体の売り上げは57.2%、「パブ・ビアホール」は売り上げ49.4%、「居酒屋」は58.8%となった。
ディナーレストラン業態は「コロナ第3波」の影響をもろに受け、特にビジネス街や繁華街の夜の時間帯の落ち込みは大きく、売り上げは73.4%となった。
喫茶業態はビジネス街立地では依然としてテレワークの影響があり、住宅街周辺や商業施設の店舗では、ある程度の回復が見えた矢先の11 月後半の失速で、売り上げは75.5%にとどまった。
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