目指すのは「ラグジュアリーライフスタイル」。創業者の想いを大切にする。
---東京、そして新宿には数多くの魅力あるホテルがあります。キンプトン新宿東京ではその中でどのような点を強みとし、戦っていくという戦略でしょうか?
ホテルの開業前に、私たちは私たちがターゲットとしたい顧客のペルソナを考えました。4 人のペルソナをそれぞれ考え、細部にまで設定をし、そのペルソナを軸に、マーケティングからプロダクトづくりまで考えました。そこに共通をしていたのは「ラグジュアリーライフスタイル」という言葉です。「ラグジュアリーライフスタイル」という言葉の定義が私たちにとって重要でした。ラグジュアリーライフスタイルは一部のコンペティターホテルでも使われていますが、私たちの考えは、“Taste”、“Touch”、“Experience”そして“Programming”を打ち出していくことが重要だということです。
---“Programming”という言葉はユニークですね。
“Program”は例えばペットとともに泊まれるプログラムもそうですし、17 時から開催されるイブニングソーシャルアワーなどです。イブニングソーシャルアワーはキンプトンのシグネチャーサービスであり、17 時?18 時にホテルオリジナルセレクションのドリンクやピンチョスなどを楽しみながらお客さまとスタッフ、お客さま同士の交流の場をお楽しみいただくものです。ほかにも、ヨガやランニングのプログラムや、マルチファンクションスペースでのアートイベントもあり、そうしたプログラムを通じてラグジュアリーライフスタイルをお感じいただくものです。
ラグジュアリーライフスタイルホテルのパイオニアとして、私たちのポジショニングを維持していくためには、もちろん質の高いプロダクトやサービスを提供することも大切ですが、同時にこれらのプログラムを提供し続けていくことも重要だと考えています。
---そうしたプログラムはどのように作られるのでしょうか?
最前線で働くスタッフから、マーケティングチームまで、多くのメンバーが考えてくれています。そして、それをお客さまからのフィードバックをもとに改善を積み重ねています。
私が大切にしていることに、前述のキンプトン創業者であるビル・キンプトンの言葉である“Hire the right people,and then get out of their way.(適切な人を雇ったら、その人の邪魔をしないようにしなさい)”という言葉があります。良いスタッフを採用したのだから、彼らに任せてみる。このDNA を伝え、大切にしています。
「今までにないホテルを体現したい」チャレンジングな環境下での挑戦。
---これからどんなホテルにしていきたいとお考えでしょうか?
一言で表現するのであれば、「今までにないホテルを体現したい」というものです。これまでお話をしてきたようにキンプトンはこれまで何事にもパイオニア的な存在でありました。日本の東京というマーケットで、ラグジュアリーライフスタイルホテルのベンチマークでありたいと考えています。そのために継続的にユニークなものを提供していきたいですし、同時に、キンプトン新宿東京は通常ではない、「とんでもなくパーソナルなエクスペリエンス」を提供するホテルでありたいと思っています。私はこれまで“Think out of the box(枠にはまらない)”のスタイルを大切にしてきました。特にこのような大変な時期には重要な考え方です。そして、この私の考え方に共感し、サポートをしてくれる素晴らしいオーナーに恵まれていることにも感謝しています。
キンプトン新宿東京には本当に素晴らしいチームが集まってくれました。採用に困ることはほとんどありませんでした。私の後ろには素晴らしいチームがいます。皆で、これまでにないホテルを目指していきたいですね。