■ホテルのデザインコンセプトは「水辺の宿場町」とのことですが。それらに基づいたデザイン、設計など特徴を教えてください。
エントランスロビーや客室をはじめ、館内に色鮮やかなアートを配した非日常空間は、「これまでのプリンスホテルのイメージをいい意味で覆すホテルですね」という意見も多く聞かれます。客室は全605 室、最大受け入れ人数が2324 名の大型シティホテルです。中でも大きな特徴として、ユニバーサルルーム1 室を除く全室で3 ~ 4 名の利用ができ、500 室あるツインルーム全てで4 名利用が可能です。ファミリーや3 世代、修学旅行などの大型団体の受け入れまで可能となっています。なお、個人と団体のロビーや入室の導線を分けるなど、それぞれがストレスのないような造りにもなっております。レストランとフロントをマルチタスクにし、ユニフォームも敢えて同じデザインを採用。靴もスニーカーにすることで、カジュアルなイメージに加えて、動きやすさと親しみやすさを兼ね備えております。接客もお客さまとの適切な距離を保ちながらも笑顔を忘れずフレンドリーに、を心掛けております。
■しばらくはレジャーもビジネスも集客は難しいことかと思います。営業の現状を踏まえた、今後の目標を教えてください。
まずは、SEIBU PRINCE CLUB 会員のメンバーにアプローチし、都心の最新プリンスホテルとして非常に高い興味を持っていただいており、首都圏のメンバーを中心に好調に推移しております。まずは10 月から制限が解除された東京を含むGo To トラベルキャンペーンでどのくらい集客できるか。そこを一つの基準に、初年度の着地目標が見えてくるかもしれません。具体的な数字は控えますが、コロナ終息後には当初の計画通りの収益を達成できればと思います。
■ JR 潮見駅前にはカフェなどがなく、近隣に在住、また、近隣企業の方々のレストラン利用が目立つというお話がありましたが。
近隣の方々からは、ようやく気軽にランチやお茶が楽しめる場所ができたという嬉しい声をいただいております。「Restaurant & Bar TIDE TABLE Shiomi」は、6 時30 分から23 時まで通し営業のオールデイダイニングですので、朝食やランチの場所と言うだけでなく、打ち合わせや、パソコンでメールチェックをしたりするカフェ需要、さらには、ワンランク上の接待の場所としても使っていただけるのではないかと期待しています。また、昼夜問わず多様な目的でのご利用が見込まれる当ホテルでは、より細かな接客が不可欠になると考えております。親しみやすさと確かなホスピタリティーでお迎えしたいと考えています。
■潮見駅前のホテルとしては、アパホテル潮見駅前、ホテルリブマックス東京潮見駅前、東京イーストサイドホテル櫂会に次ぐ、4 軒目のホテルになりますね。それぞれの顧客のすみ分けができていると聞いております。
駅に面して4 軒のホテルが並ぶように建ち、潮見駅前エリアでの客室数は合計で1625 室となりました。出張、接待、レジャー、グループなど、お客さまの目的やニーズに合わせた対応が可能になりエリアとしての集客力が高まったと感じております。潮見駅前エリアのホテルとして協力し合い、地域の活性化を図っていければと考えております。
潮見は東京駅からJR でわずか3駅の都心にありますが、海を越えるためなのか、リゾートを感じさせる立地です。周辺には運河もあり、散策すれば潮の香りが漂い、とてもリラックスできる閑静で安心なエリアです。ホテル独自のサービスや特徴を生かしてほかの地域との差別化を図り、東京ベイエリアの発展とともに伸長していきたいと思います。