「EPW」1階にある「THE RESTARURANT」の中央に位置する「Salam」
野村不動産とSalt Groupが手掛けたことで話題の「EAT PLAY WORKS(以下、EPW)」をコンセプトとした広尾の複合施設。1Fと2Fで構成される「THE RESTARURANT」はさまざまなジャンルの予約困難人気店の新業態が出店しており、中でも熟成肉そしてグリル料理で高い評価を受ける「The Burn」をけん引する米澤文雄氏がプロデュースしたベジタリアン料理専門店「Salam」が話題だ。
広尾という在邦外国人比率の高いロケーションでの新規出店を考えた際に、新しい生活スタイルの提案として野菜をテーマにした店の構想が浮かんだという。もともと野菜料理のテイストが好きだったという米澤氏。海外に比べて日本に魅力的なベジタリアン料理を提供する店舗が少ないことに物足りなさを感じていたという。またイスラエルで経験したベジタリアン料理に刺激され、「The Burn」で提供した料理がお客さまから評判が良かったことも「Salam」起ち上げのモチベーションになったという。料理は日本酒やナチュラルワインとのマリアージュと共に提案され、主役となる野菜は初動においては以前より取引のある農園から旬のものを使用するが、今後は新たな出会いも求めていきたいという。場所柄、ヴィーガン需要が高いこともありメニューの7割がヴィーガン対応と在邦外国人のみならずインバウンドニーズにもかなっており、また「EPW」が掲げるテーマであるウェルネスを体現する店舗としてもうれしいオープンとなった。
また今回、NY時代、ミシュラン3ツ星フレンチレストラン「ジャン・ジョルジュ」で共に研鑽を積んだ親友であるシェフ、クリスがブルックリンで展開するミシュラン獲得メキシコ料理店「OXOMOCO」の日本初出店にも尽力した。同店は「Salam」の真向かいに店舗を構え、米澤氏監修のもと魅力的なメキシコ料理をテキーラ、メスカルと共に提供している。
おのおの料理とお酒のマリアージュや、それらの背景にある食文化と共に楽しんでもらいたいと米澤氏。それら文化が持つ歴史に加え、米澤氏が広尾で紡ぐ新たな時代も共に楽しみたいものだ。
※井上盛夫氏インタビューはHOTERES本誌9月25日号にて掲載
米澤氏(左)と「Salam」シェフのレイチェル・ダウ氏(右)
https://therestaurant-hiroo.com/