ホテル出店を加速し、現在国内 20ホテル、5955室のホテルを運営するホテルマネージメントジャパン。昨年 4月には福岡市の博多駅に直結するホテルセントラーザ博多をリブランドし、「オリエンタルホテル」ブランド九州初進出となる「オリエンタルホテル福岡 博多ステーション」をオープンした。ホテルのコンセプトは“Spice Up Your Stay/旅の多様性を価値に変える”。開業後の手応えと今後の戦略について、同ホテルを率いる松浦 啓総支配人に聞いた。
Profile
松浦 啓 氏
(Satoru Matsuura)
南海サウスタワーホテル大阪よりホテルでのキャリアをスタートさせ、ロイヤルパークホテルで営業経験を積んだ後、2006年より約 10年にわたり神戸メリケンパークオリエンタルホテルにて要職を歴任、同ホテルの宿泊部門ではブランド戦略とポジショニング戦略に携わる。なんばオリエンタルホテル副総支配人を経て同ホテル総支配人就任後、ホテルビスタグランデ大阪総支配人を兼務。同ホテルのホリデイ・インへのリブランドプロジェクトを担い、ホリデイ・イン大阪難波(前ホテルビスタグランデ大阪)総支配人となる。2018年 10月にオリエンタルホテル福岡博多ステーション(2019年 4月リブランドオープン)総支配人に就任、現在に至る。
オリエンタルホテル福岡 博多ステーション
〒812-0012 福岡県福岡市博多区博多駅中央街4-23 TEL:092-461-0170
https://www.oriental-hotels.com/fukuoka-hakatastation/
付加価値を打ち出し大幅な ADRアップを実現
---はじめに、福岡のホテルマーケットの現況をご教示していただけますか。
福岡市は、2011年の九州新幹線の全線開業からよりフォーカスされるようになってきたと感じています。また、以前は福岡と言えば天神エリアが中心地でしたが、開通以降、駅ビル「JR博多シティ」の開業によって博多駅周辺も注目されるようになってきました。このエリアの再開も進み、商圏が二分化されてきました。
福岡市へのホテルの出店も急増しています。顧客層は従来、ビジネス客が主体でしたが、近年は外国人観光客の増加からレジャー需要も増えているので、ビジネスとレジャー需要が共存しながら成長しているマーケットと言えるでしょう。このエリアは今後も伸びしろがある一方、昨年で 4000室強、今年も把握しているだけで 3000室強の供給増が想定されています。これまで週末などは福岡市内のホテルは部屋数が足りないと言われてきましたが、ここに来て繁忙期でも客室価格が上げづらくなってきているのが現状です。しっかりと生き残っていくためには、レベニューマネジメントと合わせて付加価値を提供してゲストに選ばれるホテルになることが重要だと思っています。
---博多駅周辺にも多くのホテルがありますが、意識されているホテルがありますか。
宿泊部門では都ホテル博多、ソラリア西鉄ホテル、ホテル日航福岡、ザロイヤルパークホテル福岡、三井ガーデンホテル福岡祇園、ザブラッサム博多プレミアなどの動向には注視しています。