6 月に行なわれた国際観光施設協会の総会で会長職に選任された㈱観光企画設計社の代表取締役社長の鈴木裕氏。就任にあたり今後の協会運営の抱負と、これまで設計、建築の立場から観光業にかかわりを持ってきた経験を踏まえ、日本の観光業を取り巻くさまざまなトピックについて忌憚のないご意見をいただいた。
聞き手・本誌 村上 実 長谷川 耕平
文 アクセント 撮影 KOUMEI
会員全員の力を結集し
協会活動に注力
❒ この度は国際観光施設協会の会長にご就任おめでとうございます。就任にあたっての抱負についてお聞かせください。
国際観光施設協会は、ホテル・旅館などの観光施設について、建築・設備・インテリアなどの整備・改善、観光地の活性化・まちづくりの調査研究等国際観光振興に技術で貢献する技術者集団です。会員は設計事務所、施工会社、建材・設備調度備品などのメーカーで構成されています。もともと1953(昭和28)年11 月に運輸省観光部の指導で開催した「観光施設展」の出展社により設立した任意団体「国際観光設備協会」でした。1957(昭和32)年12 月には運輸大臣の許可を受け「社団法人国際観光設備協会」となり、その後1970(昭和45)年に「社団法人国際観光施設協会」と改組。2012(平成24)年4 月に公益法人制度改革関連三法の施行に伴って、公益認定を取得し「公益社団法人国際観光施設協会」となり現在に至っています。
このように60 年以上にわたって地道に活動をしてきましたが、知名度の点で言うといまひとつという状況です。これからは、いままで実直に運営してきたことは引き継ぎながら、知名度を上げていきたいと考えています。コンテンツを企画できる方はたくさんいるので私は方針決定と広報をメインとして活動するつもりです。