ようやく女性が管理職のポジションで活躍できるようになりつつあるホテル業界。
そのような状況の中、「パークハイアット東京」に始まり、沖縄「ザ・ブセナテラス」や箱根のRYOKAN など、ラグジュアリーなホテル・旅館を経験し、現在は国内外から多くの観光客が集まる東京・銀座に建つ2 つのホテルの総支配人を勤めているのが中 弥生 氏だ。
これまでの葛藤や総支配人としての役割などをお聞きした。
福永 ホテル業界で働く人は、男性よりも女性が増えてきていますが、管理職のポジションはまだまだ男性中心の組織構造となっています。
最近は産休・育休制度も整備され、制度を利用して第一線で働き続ける女性も増えつつありますが、やはり子育てと仕事の両立は簡単なことではなく、同じ現場で働く仲間の目線も厳しいことから、復帰をして、精神的体力的に、働くことを断念してしまう人も少なくはないようです。
加えて次世代を担う若者もホテル業界で働くことを希望する人が減少傾向にあります。
中総支配人がこれまで培われてきたスタッフとの対応やホテル業に対する考え方などお伺いできればと思います。
初めに人材育成の取り組みについてお聞かせ下さい。
中 弊社では、新規・中途採用スタッフは本社にて導入研修を2 週間受け、企業理念や概要、目指すべきことやコンプライアンスに加え、個人情報漏えいに関する知識や基本オペレーション業務などを習得します。
その後、現場に配属となりOJT を軸とした研修を実施いたします。
OJT についてはベーシックマニュアルを基本としていますが、個人差がありますので覚えるべき順番を個々にカスタマイズしています。
また「三井ガーデンホテル銀座プレミア」と「ホテル ザ セレスティン銀座」はブランドが異なりますので、個々のホテルのコンセプトに基づき、お客様に求められる内容を加味し人材育成を行なっています。