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新恋愛 ザ・ペニンシュラ東京 総支配人 ソーニャ ボドゥセック氏 HOTERES Column 2018 組織力を高めるための観察力と効果的なコミュニケーション・アプローチ 

第1回 理解することから始まるリーダーシップ—「見る」、「聴く」、「学ぶ」

【月刊HOTERES 2018年01月号】
2018年01月19日(金)
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 三度目の東京となった、ザ・ペニンシュラ東京の総支配人への就任。これまでの二度の経験で、東京の地はもちろん、人々や文化に慣れ親しんでいたので、スムーズに新しい環境になじむことができました。私をいつも温かく受け入れてくれる日本は、私にとって“ 第二の故郷” だと思っています。プラハをはじめ、ワシントンDC、ヒューストン、ニューヨーク、ダブリン、シドニー、マニラ、そして東京のホテルでの経験と家庭環境から受けた影響が今日の私のスタイルを確立しました。
 

 
 私の家族はオーストラリアで会社を経営しており、会社が主催するイベントやチャリティ活動にかかわる機会も多くありました。会社のかじを取り、多くの従業員を束ねる父は、私のあこがれであり、お手本となる存在でした。そんな彼のビジネスの原則は「自分のチーム(従業員)を良く理解すること」でした。幼いころ、父が会社の食堂に座り、従業員と頻繁に意見交換をしていた姿が、今でも思い出されます。父は非常に親しみやすい人柄で、社内の上下関係や部署間のコミュニケーション不足が招く「組織のサイロ化」を避けるため、従業員と常に円滑なコミュニケーションを図り、良い関係性を築いていました。会社が成功を遂げたときには従業員全員でお祝いをしていたほか、従業員の誕生日パーティーなども催していて、立場や部署の垣根を越えて楽しんでいたことが今でも目に浮かびます。父からは、「上に立つということは、責任を持つと同時に、組織にとって何が最善かを判断するための決断をすることだ」という、大切なことを教わりました。
 
 私は父のスタイルを取り入れながら、自分のスタイルを確立してきました。まず、新しい任地では最初の約3 カ月間は自分の置かれた環境をしっかりと観察することから始めます。従業員を良く知るためにも、それぞれの現状を確認し、抱えている課題や企業への期待に“ 耳を傾け”、“ 理解する” ことが重要です。それらを通して見えたものをエグゼクティブチームと共有し、今後の展望を明確にしていきます。彼らと共に、チーム全体が同じ目標に向かって進んでいけるよう道筋をつくるのです。さらに、部門長や各部署のマネージャー一人一人をはじめ、できるだけ多くの従業員とコミュニケーションを図り、多くの意見を取り入れるようにしています。その過程が、従業員同士が支え合い、励まし合う家族のような関係“ ペニンシュラ・ファミリー” としての信頼関係を育み、素晴らしい成果を上げることへつながるのだと信じています。

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