5年後には海外10カ国で100店舗 “本物提供”の軸がブレないのが大事!
1997 年の台湾進出を皮切りに、上海・タイ・ベトナムと海外4 カ国40 店舗を展開中のワンダーテーブル。同社は「ロウリーズ」や「バルバッコア」など、海外からの日本上陸ブランドの展開も手掛けており、その経営ノウハウと国内の経営手法を融合させながら、グローバル企業としてダイナミックに成長している。
取材・文 ㈱GreenCreate
㈱ワンダーテーブル
代表取締役社長
秋元 巳智雄 氏
〈profile〉1969 年生、ワンダーテーブル代表取締役社長。大学時代、飲食店でのアルバイトでマネージャーを経験。その後、㈱ミュープランニング&オペレーターズに入社、数多くの飲食店を手掛ける。97 年「富士汽船」に転職し、前社長の林と共に事業の革新を推進。2000 年社名をワンダーテーブルに変更。12 年より現職。現在、国内に約60 店舗、海外に約30 店舗、ロウリーズ・ザ・プライムリブやバルバッコア、よなよなビアキッチンなど、予約の取れない人気店を多数抱える。
明確な海外ビジネスモデル
小吹 まず御社の海外事業の経緯から教えてください。
秋元 まず1997 年、台湾に合弁会社を設立し、イタリアン「ベリーニカフェ」を出店しました。次いで2003年には台北にしゃぶしゃぶ• すきやき「Mo-Mo-Paradise」(以下、モーパラ)の1 号店をオープン。その後、同企業が中心となり上海にも「モーパラ」を出店しました。
2008 年にはタイ企業とFC 契約を結び、「モーパラ」を出店(鍋ぞうPremium を含み現在9 店舗)。10年には国内に海外FC 事業室を設置し、12 年には事業部にしました。14 年には海外4 カ国目となるベトナム・ホーチミンにも「モーパラ」を出店しました。
現在は海外だけで40 店を展開していますが、共通しているのはノウハウさえあればコックレスでも運営できる業態を積極展開していること。あとは、現地企業が主導権を握り、当社ではノウハウを提供するというスタイルで展開しているという点です。小吹 現地パートナーとはどのようにして強固な関係を築いているのでしょうか?
秋元 一番大切にしていることは、経営者同士の信頼関係。本音で付き合えるか、言いたいことが言えるか。海外では契約書があってないようなものですから。現地の経営者や店長候補が日本での研修のために来日までしてくれるか。一緒に困難を乗り越えられるか。
あとは相手の資本力も大事。特に「モーパラ」はIH ヒーターで調理するため初期投資が大きいので、もちろん情熱も必要です。外食経験はあった方がいいですが、意外に重要視していません。