2016 年9 月28 日に1 階アライバルエリアを一新したグランドプリンスホテル新高輪。11 月1 日には旅館機能を持たせた全16 室の「高輪 花香路」の新設ほか大リノベーションを果たしたグランドプリンスホテル高輪。2020 年以降を見すえ、「和のおもてなし」を改めて発信していくことで、高輪・品川エリアでの存在感をさらに高めていこうとしている。総支配人の山本誠氏に、この度のリノベーションの狙いと高輪の3 ホテルの今後について話を聞いた。
「高輪 花香路」新設を弾みに
インバウンドへの訴求力を強化
❒ 2016 年よりリノベーションが次々と完了していますが、業績はどのように推移していますか。
予定していた施設のバリューアップが完了し、2017 年度のADR は三つのホテル合計で改装前の14 年度を上まわり、その効果が期待できる予測です。
外国人比率も好調に推移し、リノベーション前に比べて約8 ポイント増を見込んでいます。特に2013 年にリノベーションし、マリオットインターナショナルに加盟したザ・プリンス さくらタワー東京はインバウンド率が約55%と、堅調に効果が表れております。グランドプリンスホテル高輪が約30%、グランドプリンスホテル新高輪が約40%、全体では約40%で推移しています。
❒ 昨年11 月に新設した、グランドプリンスホテル高輪内の旅館機能「高輪 花香路」の稼働含め、今後の外国人比率について、目標を教えてください。
外国人比率については3 ホテル全体で約50%を目指していきたいと考えています。今回のリノベーションの目的の一つに、インバウンドの獲得があります。その目的達成に向かっていく意味においても「高輪 花香路」(以下、花香路)は、本格的な和のおもてなしを提供する独立した機能と差別化された存在感を担っていると言えます。
おかげさまで国内のお客さまを含め、週末を中心に順調に予約が入っています。特に年末年始や桜の季節は、満室に近い状態となりました。和室で花見ができることもあって、チェックアウト時に来年の予約をいただいたお客さまもいらっしゃいます。
現状では、記念日でのご利用やホテルの顧客など国内のお客さまが中心ですが、今後は海外へのアプローチを本格化させることで、インバウンドのお客さまのさらなる獲得に向けて、積極的に取り組んでいきたいと考えています。
そんな中、2017 年1 月から3 月は、中国、インドネシアからの個人グループ旅行のお客さまにも数多くご利用いただきました。これまで中国、インドネシア、シンガポールでの現地営業を行なってきましたので、その成果が出てきたものと思います。上海、シンガポール、シドニー、バンコクなど9 カ所の海外営業拠点とのキャンペーンも進めていきたいと思います。