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第5回 湯浅 太  F&B部門の改善こそがホテル再生のカギ  独立系中小規模ホテルF&B部門再生手法

第5回  顧客を知る

【月刊HOTERES 2017年07月号】
2017年07月28日(金)
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マストインターナショナル㈱ 代表取締役
湯浅 太氏
ホテル・旅館再生事業、事業評価、AM、CS調査、マネジメント研修、その他
ご意見・お問い合わせ:f.yuasa@mastinternational.co.jp
 
【プロフィール・略歴】1968 年神奈川県横浜市生まれ。アメリカペンシルバニア州立大学でホテル経営学部を学び、東京のシティホテルで現場を経験したのち、ベトナム、ミャンマーでホテル開発、運営に携わる。30 歳でHMI グループ、ホテルパールシティ神戸(380 室)の総支配人に就任。また北九州、京都の同ホテルの総支配人を兼任。33 歳でホテルチェーン運営会社の取締役に就任。全国規模であらゆるタイプのホテル、旅館の再生にかかわり数多くの実績を残す。その後ベンチャーホテル運営会社の取締役運営統括本部長(COO)に就任し6 施設の統括を行なう。また若い総支配人を育てるべくマネージメントスクールなどを行なう。2009 年9 月同社退任後、同年10 月にマストインターナショナル㈱の代表取締役に就任。大阪学院大学ホスピタリティ経営学科講師、厚生労働省・ホテル産業職能評価制度審査員

全国の独立系中小規模ホテルを中心に、ホテルの規模や業態にマッチしたコンサルティングを行なってきたマストインターナショナル㈱が全24 回の連載の中で、本当にホテルのオペレーションに役立つF&B 部門の再生手法をご説明していきます。第5 回目となる今回は、3C(Company、Competitor、Customer)の中の顧客(customer)の分析について掘り下げてご説明しましょう。
 
 
顧客を知る
 前回はSWOT 分析について書かせていただきました。自社、顧客、競合の分析をすることが実際に自分たちが何に向かっていくべきかが明確になると説明しました。
 
 今、ホテルのレストランではあまり顧客のことは考えずに年間通してルーティンな流れでメニューを作っていることが多いように思います。調理スタッフが少ないから作れるメニューはこれくらいかなあ。うちのホテルのレストランはこの料理が得意だからこのメニューを変えずに作り続けよう。「うちのレストランのメニューはこれです。どうぞ買ってください」のように、ホテル、レストランの都合や事情でメニューが作られているのをよく見かけます。それは顧客目線ではなく、完全にホテル目線であるということです。昔であればそのようなレストランにもお客さんは来たかもしれませんが、今は絶対に来ません。顧客が欲するものとマッチするものを考えて提供することがマーケティングの原点です。そのために、まずは「顧客を知る」ということが大切です。実際に自身のレストランに来てる顧客はどんな方ですか? と聞くと多くのレストランマネージャーは「女性で40 ~ 50 代が多くて友達と来てるケースが多いです」などと感覚的な回答が返ってくることが多いです。
 
 実際どんな人が自社の顧客になってくれるのか? また、顧客になってくれているのか? を把握することがレストランがどの方向に向かっていくのかを決めるのに大切な要素になります。

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