コアバリューは「コミュニティー」
近藤:ホテルのつくりとして、コミュニティーづくりに気を使っている部分はありますか。
佐渡: 基本的にはお客さまと従業員が使う同線は分けていますが、従業員とお客さまが会い言葉をかわすタッチポイントを増やすようにしています。また、コミュニティーの場所として、ラウンジを開放しています。リビングルームのような雰囲気で、みんなでワールドカップ最終予選を見たりしています。
近藤:セールスとマーケティングはどのように行なっているのでしょうか。
佐渡:タイの工場などに企業訪問して、社長や総務の方に会いに行っています。街中から適度に離れた、海が見える静かな場所であることをアピールしています。マーケティングに関しては、この街の日本人コミュニティーとつながったり、動画のムービーを作ったりしています。また、ターゲットが「シラチャに来る日本人」と決まっていますので、Facebook広告がかなり効きます。またリスティング広告などでは、リストに載る際、3番目ぐらいまでにくるようにしています。
近藤:現地スタッフの採用はどのようにしていますか。
佐渡:応募してくる人はたくさんいますが、良い人材の確保は難しいです。私が重視しているポイントは、「誰か恩返しをしたい人がいるか」という質問の答えです。頑張って稼いだお金で、誰かに恩返しがしたい、あるいは仕送りしたいというモチベーションがある人は、仕事をする上でも人に対して何かをしてあげたいという気持ちがあるのです。両親や配偶者や子供と良好な家族関係かどうかも重視しています。
近藤:オペレーションはどのような工夫をしていますか?
佐渡:ホテルの最大の付加価値はオペレーションだと考えていますので、力を注いでいます。常に文章化と映像化をしています。一目見て分かるような形でドキュメントを写真や映像にしてそろえることをしています。
近藤:佐渡さんはどのようにホテルの勉強をしましたか?
佐渡:宿屋大学の「プロフェッショナルホテルマネジャー養成講座」です。そこでいろんな人に出会ったのが大きかったですね。ウェブマーケティングや人材マネジメントの手法もそうですが、浅生亜也講師から教わった「ペルソナ・マーケティング」はとても参考になり、導入しました。ペルソナを設定し、そのペルソナを思い浮かべて「どう寄り添うか」を考えて組み立てるので、最初にターゲットを明確にしてから考えたのでその都度、再度考える必要がなかったので大変助かりましたし、ぶれることがなかったですね。
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2017年06月23日(金)