自ら「判定する」システムを持つのか。各種認証機関や格付け機関をはじめとする皆さんの手を借り「判定していただく」のか。事業者それぞれの考え方ではあるだろう。しかし、インバウンド市場の多様化を見据えたとき、果たして「その選択」はベストなのだろうか。市場に対し、広く働きかけをすることが求められるサービス事業現場の皆さんにとってのプライオリティーとは…そして観光立国日本を担うサービス事業現場における普遍的取り組みの姿とは。インバウンドツーリスト2000 万人時代を目の前にし、市場対策としての具体的ありようをご提案させていただきます。
国内トレンドなのか、世界なのか
2014 年7 月に週刊ホテルレストラン本誌において、今日取り組みが顕在化している「ハラール」であり「ムスリムフレンドリー」の特集記事が刊行されたことは読者の皆さんもご記憶のことでしょう。
かく申し上げる筆者もご縁を頂戴し、現状見られる取り組みであり、事業現場の皆さんの取り組みの可能性を「ある種」学際的ポジションからご紹介させていただきました。
また、これを契機に同年10 月より、週刊ホテルレストラン本誌において「超実践的インバウンドツーリズム・おもてなしと多様化する市場への備え」と題した連載を執筆させていただいております。
本稿では、これまで申し上げてきた取り組みの考え方から一歩踏み込み、事業現場が基づくべき場所から見た「具体的なサービス」のスタイルまでをご紹介させていただければと考えております。