ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ㈱ 代表取締役社長 井上 理 氏
宿泊主体型ホテルからラグジュアリーリゾートホテルまで国内外に53 ホテルを展開するソラーレ ホテルズ アンド リゾーツ。昨年3 月には、「眠らないホテル」をコンセプトに掲げた革新的なホテルブランド「ホテル・ザ・エム インソムニア 赤坂」を東京・赤坂にリブランドオープンした。さまざまな新機軸を導入したこのホテルには、同社初となるフィットネスルームも設置。宿泊主体のホテルにジムを導入した狙いと効果について井上理代表取締役社長に伺った。
インバウンド集客に
欠かせないフィットネスルーム
ソラーレ ホテルズ アンド リゾーツが運営する「ホテル・ザ・エム インソムニア 赤坂(以下、インソムニア 赤坂)」は、24 時間動き続ける東京・赤坂に2016 年3 月開業。宿泊主体のスタイルをベースに、24 時間営業のカフェ「ウニール」や大画面とサラウンドシステムを完備したミーティング&シアタールーム「ワーカホリック」、キッチン付きの多目的ルームキッチン&ダイニング「キッチンドリンカー」などを備え、ホテルステイの新たな価値を提供している。こうした付加価値向上の一つとしてフィットネスルームも設けられたという。その経緯について代表取締役社長の井上理氏は次のように話す。
「赤坂に新ブランドホテルを出店する際、コンセプトとは別の次元で、そもそも宿泊主体型ホテルにフィットネスルームが必要かどうかを考えました。そこでOTA などにヒヤリングを行なった結果、インバウンドが多い地域にはホテルのグレードに関わらずフィットネスルームが必要という結論に達したのです。OTAでホテルを探す際に、付帯施設にジムがあるかどうか?検索される方もいます。この時点でまず選択肢に入れることが重要です。また、外資系企業の秘書の方からも社員などが日本に出張に来るときに、フィットネスルーム付きのホテルをリクエストされることが多いと伺いました。宿泊主体型ホテルではまだ数少ないフィットネスルームを持つことで、これまで集客できていなかった顧客層の開拓にもつながると考えました」。
インバウンドに対するフィットネスルームの有効性は、国内のビジネスホテルが大浴場を付帯していないと競争力が落ちてしまう状況に似ているのではないか、井上氏は話す。「インソムニア 赤坂」へのジム導入は、宿泊主体型ホテルの位置づけを新しいポジションに引き上げる大きなチャレンジでもあったのだ。