「宮下」「レッドロブスター」と話題店の買収で飲食業界の新たな風となったセリュックスホールディングスは今年、創立10 周年を迎える。物流加工事業への進出である「石巻フーズ」の本格始動も控える大塚氏に起業から今日までの思い、そして今後の抱負について聞いた。
企画・構成・取材・本誌 毛利 愼 /文 飯野 耀子/人物撮影 ヒラガ ノブオ
❒10 周年おめでとうございます。この10 年を振り返られてどのようなお気持ちでいらっしゃいますか?
ありがとうございます。この10 年間、多くの方に支えられて迎えることができた10 周年ですので感謝の念も含め胸をよぎる気持ちが多々あります。それと同じくらい安堵の気持ちも大きいです。よく10 年生き残れたなと(笑)。
❒ 飲食業界へは1 年半ほどの経験で独立されたそうですが、どういった経緯での参入だったのでしょうか?
私はもともと不動産業界におりました。そのご縁もあり、現在他社よりも早く良い店舗物件の情報などご紹介いただけたりするのですが、当時は自己の仕事によりお客さまに幸せになっていただけている実感を感じられないでいるジレンマがありました。そんなこともあり会社を辞め、しばらく海外で充電し、帰国後入社したダイニングバーを運営する企業で1 年半ほどホールでのサービスを担当したことが飲食業界とのご縁の始まりです。この1 年半ほどの間に飲食業こそ、私が漠然とではありますが描いていた「人を幸せにする仕事」というテーマを具現化する世界なのではないか? という気持ちが強くなり、独立に向け具体的なビジョンを模索するようになったのです。