ユネスコ無形文化遺産にも登録された和食。この世界に誇る和食を体系的に学べるテキスト、「和食検定」入門編が一般財団法人日本ホテル教育センターから発行された。発刊に際し、日本ホテル教育センターの石塚勉理事長と大堀貴弘理事長補佐 兼統括事業本部長、そして編さんに関わった菊池かをる和食研究室主席研究員に出版の経緯と内容について聞いた。
右から一般財団法人日本ホテル教育センターの石塚 勉理事長、同・菊池かをる和食研究室主席研究員、 同・大堀貴弘理事長補佐兼統括事業本部長
和食の概念と基礎を学べる
和食検定「入門編」
和食検定「入門編」が発行された経緯に
ついてお話ください。
石塚 当財団はホテルパーソンを育成する専門学校を運営して、おかげさまで今年設立44 年目を迎えることができました。
その一方で、日本旅館国際女将会の運営にもかかわってきました。その中で、日本旅館や日本料理店で働く方々への体系的な教育が整備されていないことを知り、和食検定という制度を2011 年10 月からスタートしました。当初はプロフェッショナル向けに、日本料理を提供する際に必要とされる知識を体系的にまとめた「基本編」と「実務編」という2 冊の教育テキストを開発し、その学習の理解度を図るための検定制度を設けたのです。
その後、2013 年末に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたこともあり、国内外からの関心が高まる中で、より対象者を広げた「入門編」を急きょつくることにしたのです。「入門編」は、和食検定の「基本編」と「実務編」へとつながる和食の概念を学べる基礎的な内容となっています。外国人からの関心も高まっているので英語対応しているのも特徴です。