国会でのIR 法案の審議開始が待たれる中、地方ではIR 誘致にむけた動きが熱を帯びている。
IR 誘致に積極的な大阪では、昨年末に橋下氏の後任として、大阪市長に就任した吉村洋文新市長が、就任記者会見で「IRの誘致は大阪観光推進の起爆剤であり、強い推進力で進めて行きたい。2020 年には東京は五輪、大阪はIR が目玉になる」とした。また、2 月には4 年ぶりとなる、松井一郎大阪府知事、吉村洋文大阪市長と大阪商工会議所会頭、関西経済連合会会長、関西経済同友会代表幹事による会合が開催され、2025 年の大阪万博とIR の誘致に向けた意見交換がされた。
同じ大阪府の関西国際空港の玄関口である泉佐野市では、2月に関西国際空港対岸の「りんくう公園」に計画しているスケートリンクを核とした施設の計画・開発・運営に当たる民間事業者の募集を開始した。泉佐野市では、「関空・りんくうIR」構想と題し、カジノツーリズムとMICE ツーリズム、国際医療交流の拠点としてメディカル(医療)ツーリズムの機能をIR と統合し、ほかでは類を見ない統合リゾートの相乗効果を高め、IR の誘致に取り組んでいる。
第17回
大岩根成悦
「日本型IR&カジノ」の実現へ 第17 回 地方でのIR 誘致にむけた動き
【月刊HOTERES 2016年03月号】
2016年03月04日(金)