㈱帝国ホテル 代表取締役社長 定保 英弥 氏

 　帝国ホテルは2015 年11月3日に、おかげさまで開業125 周年を迎えました。また、本年3 月には帝国ホテル大阪も開業20 周年を迎えます。これもひとえに、日ごろからの皆さまのご指導の賜と心より御礼申し上げます。
 
　さて、ラグビー日本代表が、ワールドカップ決勝トーナメント出場こそ逃したものの、輝かしい活躍をし、そのプレーが多くの人に感動を与えたことは記憶に新しいことです。そして、その強さの秘訣が地道な筋力トレーニングや生卵を使ったパス練習にあることが話題となりました。これは、どんなに強いラグビーチームでも、基礎体力、基礎技術の鍛錬が最も重要であるということだと思います。
 
　ホテルのサービスも同じです。私が常々スタッフに伝え、求めていることは、決して複雑なことではありません。それは「基本プレーの徹底」です。例えば、料理で言えば、温かいものは温かく、といった当たり前のことを忠実に行なうことがまずは大切であり、私も率先垂範して努めるよう心掛けております。
 
　また、弊社の定める「行動基準」には次のような一節が記されています。
「私たちは生活の基盤のすべてをお客さまに負っていることを認識し、お客さまの感動を自らの感動とする者だけが、帝国ホテルスタッフとしての評価を受けられるのです」この姿勢が感動を伝えるサービスを創出し、それによってブランドがさらに磨かれ、ブランドが利益を生み、スタッフに還元されることでさらなるサービス向上につながる。――この理想的なサイクルを維持していくことが、帝国ホテルで働く“ 人” に対する私の責任だと強く思っております。
 
㈱帝国ホテル
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