『ホテルカンラ京都』は、「既存建物を生かしながら、京都の伝統的な住宅形式である京町家の考え方を取り入れた空間」というコンセプトのもと、2010年に29室を擁するホテルとしてオープンした。同ホテルは、国内はもとより訪日観光客からも人気の高い京都において、JR京都駅から徒歩10分程度の好立地に位置している。また、宿泊客全体の40%以上において訪日旅行客が利用しているなど、国内外の旅行雑誌や旅行情報サイトでも好評を得ており、開業以来好調に推移している。
コンバージョン工事では、UDS㈱が「継承と革新」をデザインコンセプトに京都の伝統を継承しながら、京都で培われた技術と技法を用い、革新する空間の創造を目指し、企画・設計業務を担う。2016年11月(予定)には、既存の29室に39室を加え68室に拡張するほか、レストラン、カフェラウンジを新設し、UDS㈱がホテルカンラ京都として一体的に運営する予定。
小田急グループの「長期ビジョン2020」では、2020年度までを「収益基盤を強化し事業成長すべき期間」と位置付けている。その実現に向けて昨年2月にUDS㈱を株式取得により子会社化し、同社の持つノウハウとあわせて、中期経営計画において新たに設定した成長投資枠を活用することで、沿線外における新たな事業展開のほか、既存施設のリノベーションや沿線におけるまちづくり等による収益源の獲得を進めていく。
今回の施策は、その先駆けとしてインバウンド需要の高まりにより活況を呈する京都において、新たな収益不動産の獲得とともに、UDS㈱の有する不動産リノベーション事業の強みを生かし、ホテル事業を拡充するものとしている。
「ホテルカンラ京都」の資産(土地・建物)の取得ならびに隣接する教育施設の資産取得とホテルへのコンバージョン工事の概要は下記のとおり。
1.小田急電鉄が取得する物件の概要
2.コンバージョン工事の概要
デザインコンセプト 「継承と革新」
主な新設施設 客室39室、レストラン、カフェラウンジ
コンバージョン工事後の施設概要(予定)
3.工期等
着工 2016年 4月(予定)
開業 2016年11月(予定)
4.取得額・投資額等
約50億円
小田急電鉄㈱
http://www.odakyu.jp/
UDS㈱
http://www.uds-net.co.jp/