約6カ月におよぶリブランドプロジェクトが成功し、2015年10 月1日、「ヒルトン東京お台場」がオープンした。本インタビューでは新しくヒルトン・ワールドワイドのポートフォリオに加わった同ホテルのトップである総支配人のクリスチャン・ボーダー氏に、リブランドプロジェクトの過程や今後の展望について聞いた。
聞き手・文 本誌 岩本大輝 撮影 逸見幸生
約6 カ月におよぶリブランドプロジェクトが成功
▶ 10 月1 日より「ヒルトン東京お台場」としてリブランドオープンしたわけですが、どのようなプロセスを経てリブランドに至ったのか教えて下さい。
リブランドのプロジェクトは6 カ月以上前よりスタートしていました。リブランド時に関しては大きなハード面の変更はありませんでしたので、まずはロゴやイメージカラーなどの切り替えを行いました。そして関係各位へのリブランドの通知、プロモーションのためのコマーシャルエンジンの立ち上げ、予約機能の移行準備など、さまざまな側面からリブランドに備えました。最後には経理、購買、予約システムの全面的な切り替えを行なったのですが、このような物理的な変更と同時にチームメンバーのトレーニングにも多大な時間を費やしました。
まず重要であったのは、ヒルトンに対する理解を徹底するためのブランド・トレーニングです。日常の業務を行ないながら、同時進行でヒルトンの文化やブランドについて学ぶ研修を行ないました。また並行してシステムなど日常業務のトレーニングも行ないました。
開業前日から当日にかけては特に慎重な対応が求められました。お客さまは「ホテル日航東京」にチェックインをし、「ヒルトン東京お台場」でチェックアウトするのです。オープン当日の10 月1 日の朝食からは、ヒルトンの代表的な商品である「ヒルトン・ブレックファスト」のメニューに切り替えました。同様にすべてのレストランのメニューも10 月1 日から切り替えています。