甲府盆地の釜無川と信玄堤
山梨県は西部に南アルプス、南部に日本一の富士山、北部には八ヶ岳と高い山々に囲まれている。その山々に抱かれるように豊かな実り多い甲府盆地が形成されている。また、河口湖、山中湖などの富士五湖が美しく点在する。そして、この盆地には、山々からの雪解け水を盆地の野原や畑に配流する豊かな河川が流れている。大きな川は、笛吹川、御勅使(みだい)川と釜無川で、この三つの川が合流して富士川となり、静岡を通って駿河湾に注いでいる。県内いずれの川も幅広く水量豊かで澄みきっており、岸辺には四季の花、桜や桃の花、そして紅葉があふれる。しかし、夏から秋にかけての豪雨と川の氾濫は大昔から変わっていない。特にこの釜無川は古くから流れが強く、氾濫を繰り返してきた。戦国時代には武田氏が栄えたが、知将・信玄公はその暴れ川の制御にも力を尽くした。彼は水の勢いをうまく利用して制御に成功した。この手法は信玄堤として今も残っており、甲斐市竜王町付近でみることができる。
県民分配所得は全国 42位
山梨県の面積は 4465.3㎢で全国 32位と、京都府より小さく、富山県より大きい。人口は 81.3万人で全国 41位。佐賀県より大きく、和歌山県より小さい。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 11.2%、15~64歳の生産年齢人口は 57.6%、65歳以上の老年人口は 31.2%で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は 2.5兆円で全国42位。一人当たり所得は 312.5万円であり、全国で徳島県に次いで 14位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は 1.5%、第 2次産業は 36.6%、第 3次産業は 61.9%で、全国平均と比べると第 2次産業比率が高い。工業出荷額は2.5兆円で全国 34位、人口当たりは 300.3万円で全国 14位となっている。
ホテル・旅館客室数の伸び率は平均を下回る
飲食店数は 14年で 4745店。内訳をみると、食堂・レストランが 713店で 15.0%、専門料理店が 1440店で 30.3%を占める。その中で多いのは中華料理店の 456店で 9.6%を占める。次いで日本料理店が 446店の 9.4%と続いている。そのほか、すし店が 255店(5.4%)、そば・うどん店が 364店(7.7%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは 648店(13.7%)、酒場・ビアホールは 897店(18.9%)と多く、両者で 32.6%を占める。以上のほか喫茶店は 296店(6.2%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は 118店(2.5%)である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は 455店である。ホテル・旅館の施設数は 21年で 1323軒、客室数は 2万 6600室で、2011年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 9.9%に対して当県は▲ 9.9%、客室数は全国の 11.5%に対して当県は 3.3%の伸びで、平均を下回っている。
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