パネルディスカッション
「東京、そして日本の持つポテンシャルについて」
【パネリスト】
■ ㈱アゴーラ・ホスピタリティーズ 代表取締役社長 浅生亜也氏
■ アコーホテルズ 代表取締役 エリック・ディグネジオ氏
■ ㈱西武ホールディングス 総合企画本部 経営企画部 第二事業戦略室 ジェネラルマネージャー ㈱プリンスホテル 執行役員 事業開発部担当 兼 事業開発部長 大隅ヴィクター氏
■ ㈱ニュー・オータニ 代表取締役常務 東京総支配人 清水 肇氏
■ ㈱MICE 研究所 代表取締役 月刊イベントマーケティング 編集者 MPI Japan 広報委員会副委員長 田中 力氏
【ファシリテーター】
■ ㈱オータパブリケイションズ 専務取締役 村上 実
■ 週刊ホテルレストラン編集長 岩本大輝
予定されていた主題がパネリスト全員の同意により、「東京、そして日本の持つポテンシャルについて」に変更された。最初に取り上げられたのはインバウンドについて。アコーホテルズのエリック氏はグループの状況を「東京の系列ホテルにおけるインバウンド率は56%と高い。特にイビス東京新宿は、4 年前に当グループのホテルとなって以降、大幅に業績が伸びている」と説明。
アゴーラの浅生氏は「グループ内のインバウンド率は45%、やっと門が開いたと感じている。ホテルの特色から、日本への旅にあこがれる訪日客を取っていきたい」と話した。
西武ホールディングスの大隅氏は、「海外での認知度を上げることによってインバウンドにつなげる。例えば、今年の1 月に中国の吉林省にスキー場とホテル(松花湖プリンスホテル・松花湖スキー場)をオープンした。これで中国における認知度を上げ、今度はスキーをしに日本へ来てもらう。また、アジアにとどまらず欧米・米国に事務所を置く」とグループの方針を語った。
ニユー・オータニの清水氏はインバウンドの内訳について言及。「ホテルニューオータニにおける割合は55%。比率自体はリーマンショック前と同じだが、当時は欧米のビジネス客が中心で、アジア圏はその中の10%ほどであった。今は外国人客の半数が東アジアおよびASEAN の人たちで、そのほとんどがレジャー客」という。
そしてパネラー全員が「インバウンドで業績が上がっている」という点で同意した。
次の議題はMICE マーケット。まずは㈱MICE 研究所の田中氏が、日本が置かれている現状について説明。田中氏によると、MICE はMeeting、Incentivetour、 Convention またはConference、Exhibition(展示会)それぞれのマーケットごとに考える必要がある。日本はインセンティブにおいてアジア一番人気を誇る。その理由としては「ホテルを含めた開催場所および飛行機・鉄道という交通手段が整っている」「オペレーションがしっかりしている」という二つ。課題としては「日本は会場費が高い」という以前のイメージが世界的に払拭できていない部分を挙げた。
日本の持つポテンシャルについては「潜在的なポテンシャルは大きいが、あまり活用しきれていない。まだチャンスは数多くある」ということで全員の見解が一致した。
【企業ブース】
同セミナーではセミナー会場の前室およびセミナー終了後の懇親会会場に企業ブースが設けられた。ホテル運営を向上させる注目製品がそろい踏みした。