2015 年8 月24 日、同社12 軒目となる「イビススタイルズ大阪」の開業を公表するなど日本において着実に軒数を増やし続けるアコーホテルズ。アジアおよびヨーロッパにおけるホテル運営軒数ナンバーワンなど独自の強みを生かした展開と共に、デジタルやHR 領域での積極的な取り組みなどその活発な動きはグローバルレベルでも注目の存在だ。本インタビューでは同社代表取締役のエリック・ディグネジオ氏に、日本でホテル軒数を増やし続ける強みや現在の取り組み、そして今後の構想について聞いた。
聞き手・文 岩本大輝 撮影 逸見幸生
オーナーから選ばれ、
着実に軒数を増やし続ける
❒ 先日、「イビススタイルズ大阪」が2016 年1 月に開業することを公表されました。2011 年3 月のイビス東京新宿の開業以来着実に「イビスファミリー」ブランドのホテルが増えています。
2011 年3 月のイビス東京新宿、2013 年10 月のイビススタイルズ京都ステーション、2014 年12 月のイビススタイルズ札幌、そして今回「ホテルメトロThe21」からのリブランドで誕生するイビススタイルズ大阪と今回の開業でイビスブランドのホテルとしては4 軒目、われわれアコーホテルズのホテルとしては12 軒目のホテルとなります。
これまで東京、京都、札幌と展開をしてきましたが、現在日本だけでなくアジアの中でも最もホテルマーケットの上昇が著しい大阪の中心部にイビスファミリーブランドのホテルを開業できることを非常にうれしく思っています。
❒ 現在、アコーホテルズの中でも特にイビスファミリーブランドが選ばれている要因をどのように見ているのでしょうか?
まずは世界におけるイビスファミリーブランドの認知度の高さがあげられます。ベストプライスと快適さを追求した「イビス」、イビスの特徴である快適性を保ちながらも個性あるデザインやカラー、そして朝食などオールインクルーシブのプライスが特徴の「イビススタイルズ」、低予算でありながらも心地よい眠りと居心地を提供する「イビスバジェット」があり、現在世界60 カ国以上に1800 軒以上展開しています。
そして、これまで日本では外資系ホテルというと比較的アップスケールクラスのホテルが多かったと思いますが、このイビスファミリーブランドは手ごろな価格やサービス、快適さといった総合的な観点で現在の日本の市場に合っていると考えています。
また、現在海外からのインバウンドゲストが急増していますが、まずは、先ほども申し上げた通り世界でイビスファミリーブランドが1800 軒以上を展開する認知度の高さは大きな強みとなります。また、アコーホテルズはアジアパシフィックで最も多くのホテル軒数を展開するホテルチェーンなので、アコーホテルズブランドに慣れ親しんだお客さまが日本での宿泊先として価格も手ごろなイビスファミリーブランドを選んでくださるというのは自然な流れだと思いますし、そのニーズに応えることができます。それと同時に、われわれアコーホテルズにはこれまでホテルオペレーターとして培ってきたさまざまな運営ノウハウがあり、それを生かすことで短期間のうちにオーナー様にも十分ご満足いただけるホテル業績の向上を実現します。