東洋のマンチェスターから再生医療のまちへ
----おっしゃる通り、平均寿命よりも健康寿命は大切です。病気にならずに健康に生活できるとことは皆が願っていることです。まずは地元の方々に大阪の未知なる可能性を認識していただくことは、先々の活性化において欠かせないことです。松井市長がこの万博を通じて、目指すものはどのようなことでしょうか
大阪はかつて、「東洋のマンチェスター」と呼ばれ、ものづくりが主たる大阪の経済を引っ張ってきたこともあり、今でも技術力の高い企業が集積しています。しかしながら、この 50年の間には中国や韓国をはじめ、インドネシアやベトナムなどアジア周辺諸国が、ものづくりの力をつけてきています。そのため、万博を契機として圧倒的なイノベーションを起こすようなものをつくりだす必要があると思っています。
大阪、関西にはライフサイエンス分野において非常に高いポテンシャルを有している大学や研究機関が多数集積しています。京都大学では iPS細胞の研究、大阪大学では iPS細胞由来の心筋細胞の研究が行われ、神戸にある理化学研究所では再生医療の研究が行われています。また、大阪は昔から創薬のメッカでもあります。そういう大阪・関西のポテンシャルを万博という目標に向けて一つに介していきたいと考えています。
IR実現で圧倒的なエンターテインメント拠点に
----市長の万博にかける熱い思いは、きっと市民そして関西の方々にも伝播し、人々を活気づけ、日本経済の発展を実現させることを実感いたします。そしてさらにその先に計画されている IRについてはどのようにお考えですか
新型コロナウイルス感染症の感染拡大前において、海外の観光客からは日本の観光地の歴史や食事の面で非常に高い評価を得ていました。一方、夜に、観光客に喜んでいただけるショーなどの夜のエンターテイメントがないというマーケティング結果も出ており、そういったニーズに応えるため、世界的な観光スポットである IRを大阪に誘致する取組を進めてきました。圧倒的な経済効果を生み出すエンターテインメントの拠点となる IRを大阪の夢洲エリアで実現させ、観光事業を大阪経済の柱とすることで、大阪の GDPも上がると見込んでいます。
----実際、マーケットも反応しており、万博の開催地であり IRの候補地のある大阪周辺のマンションは高騰し、個人消費も高まっています
大阪は世界中の人が行ってみたい都市として認知されており、アジアの中での圧倒的なナンバー1を目指すうえでは、万博や IRは欠かせないものと考えます。また、旅行ニーズも観光地を巡ることから多様なものに変わってきているので、万博で提唱する『いのち輝く未来社会のデザイン』を具現化させ、「旅行とともに体のケアをする」などの新しいスタイルを大阪、関西で作り上げ、発信していきたいです。
----万博そして IRともに大阪、関西そして日本の経済回復のためにも、今後の市長の手腕に期待しております。本日はありがとうございました。
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