県内有数のビーチと「やんばる」の大自然に恵まれた「大人に選ばれるファミリーリゾート」

----まずはホテルのご紹介と魅力について教えて下さい。

ヒルトン沖縄瀬底リゾートは 2020年 7月に開業した298の客室と3つのレストラン（オールデイダイニング「アマハジ」、イタリアンレストラン「セマーレ」、ステーキ＆シーフード「シスクグリル」）、ロビーラウンジ＆バー「ハナリ」のほか、屋内外プール、スパ、宴会場を備えるホテルです。また、沖縄県内有数の透明度を誇る瀬底ビーチに隣接し、さまざまなビーチアクティビティが楽しめるほか、世界自然遺産登録されている沖縄本島北部、通称「やんばる」の豊かな自然を体感していただくこともできます。 
 
----ホテルのターゲット、そしてホテルとしての強みについても教えて下さい。

「大人に選ばれるファミリーリゾート」を目指しており、もちろん幅広い方にお越しいただきたいと考えていますが、メインターゲットはファミリーですね。強みとしては先ほどお話しをしたビーチや豊かな自然のほか、レストランの選択肢もカジュアルなオールデイダイニングから本格的なイタリアン、グリルまで幅広くご用意しています。また、提供するドリンクに関してもさまざまなご要望にお応えできるよう、カクテル、モクテル各種はもちろん、こだわりを持ったお勧めのアイテムもご用意しています。

　サービスの点においても、日本人のお客さまはもちろん、コロナ禍が落ち着いた将来多くお越しいただけるであろう外国人の方に向けたサービスが提供できる人員体制を持っているのも強みになると考えています。
 
  また、集客の面では、全世界で 1億1800万人以上の会員を持ったヒルトンのゲスト・ロイヤルティ・プログラムである「ヒルトン・オナーズ」は大きな強みと言えます。
 

コロナ禍で苦戦するも優秀な若手人材と充実した FB施設がホテルの強みに

----2020年 7月開業と、まさにコロナ禍の最中での開業となりました。開業から一年間の状況にはいかがでしょうか？

　コロナ禍で先が見えない中での開業でしたが、それでも夏〜秋は半分弱の稼働を見込んでおり、ビーチが閉まる冬期にどう集客するか、というのが開業前の想定でした。
 
　ところが開業直後の 8月から沖縄県独自の緊急事態宣言が発令されキャンセルが相次ぎ、団体予約である程度の稼働率を期待していた今年の 1、2月も、昨年末の緊急事態宣言の影響で多くの取消が発生しました。それ以降も予約が入っても感染者数が増えればキャンセルが増えるなど、コロナに振り回され続ける状況となっています。 
 
----先ほどの魅力や強みの中でレストランに言及する部分がありましたが、リゾートで、ヒルトン沖縄瀬底リゾートのように連泊したくなるような魅力を持ったホテルは FBのコンテンツは必須であると思います。そこはこれまで料飲を中心にキャリアを積んでこられた前川総支配人の強みが生きてきそうですね。

　キャリアのバックグランドとして FBビジネスに関わってきた身としては、沖縄の食材は非常に興味深いものが多いと感じています。例えば、県産高級魚で知られるアカジンミーバイにシェフがアレンジを加えることでより美味しくなります。その魅力を引き出すには腕のいいシェフ、クリエイティビティのあるシェフをいかに確保できるかというのが鍵になります。そこに年齢は関係ないと考えています。
 
　ヒルトン沖縄瀬底リゾートでは若い二人の料理長がいますが、そこに渡邊という5スターラグジュアリーホテルなど幅広い経験を持つ総料理長がついて、しっかりと育ててくれています（編集部注：同ホテル総料理長渡邊保知氏）。渡邊とはよくコミュニケーションをとっており、働きやすい環境をつくり、良いシェフを育てるということに注力をしていこうと話をしています。若い料理長たちは 2020年 2月に入社し準備を進めていた中、開業以降コロナの影響でなかなか腕を振るえず、仕込みばかりしていましたのですが、少しずつお客さまが増え、レストランがオープンできたことで、今はイキイキと働いています。