NHK「直虎」観光客押上げ
　静岡県観光入込数は、近年は徐々に増加傾向を見せている。1991 年頃には1300 万人にとどまっていたが、その後回復し、2013 年の1449 万人が記録されて、長らくの低迷から脱した。その後富士山の世界遺産登録などもあって増加し、平成28 年には1529 万人と、1500 万人台を突破した。平成29 年のNHK 大河ドラマが「直虎」に決定し、静岡が舞台となることになって、井伊直虎のゆかりの地、浜松市の井伊谷にある「龍潭寺」の入込数が前年に比べて2.4倍となるなどの人気が高まって、大きく観光客入込数を伸ばした。ロケ地の一つとなった島田市も前年比19％増と大幅に伸び、浜松市も7％の増加となるなど、静岡観光は活況を呈することになった。
 
県民分配所得は全国第10 位
　当県の面積は7777.4㎢で全国13 位。宮崎県より大きく、兵庫県より小さい。人口は368 万人で全国10 位で、茨城県より大きく、福岡県より小さい。年齢構成をみると14 歳以下の幼年人口は12.8％、15 ～ 64 歳の生産年齢人口は58.7％、65 歳以上の老年人口は28.5％で、全国と比較すると15 ～ 64歳の生産年齢人口比率がやや低い。県民分配所得は11.9 兆円で全国10 位。一人当たり所得は322 万円であり、全国で愛知県に次いで第3 位となっている。産業別構成比をみると、第1 次産業は1.0％、第2 次産業は40.0％、第3 次産業は58.0％で、全国平均と比べると2 次産業比率が高い。工業出荷額は16 兆円で全国4 位、人口当たりでは430.1 万円で全国5 位となっている。
 
ホテルは施設数、客室数とも平均を下回る
　飲食店数は14 年で1 万8937 店。内訳をみると、食堂レストランが1676 店で8.9％、専門料理店が5523 店で29.2％を占める。その中で多いのは日本料理店の1835 店で9.7％を占める。次いで中華料理店が1730 店の9.1％と続いている。そのほか、すし店が850 店（4.5％）、そば・うどん店が923 店（4.9％）となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは3359 店（17.7％）、酒場・ビアホールは4296 店（22.7％）と、両者で40.4％を占める。以上のほか喫茶店は1439 店（7.6％）、ハンバーガーなどその他の飲食店は817 店（4.3％）である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達飲食サービス業」は1517 店である。ホテル数は15 年で377 軒、客室数は2 万8426 室で、90 年からの伸び率をみると、ホテル数は全国の83.9％に対して当県は50.8％と平均を下回っている。客室数は全国の108.0％に対して当県は101.8％で、平均を下回っている。
 
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