挙式は人前式、大好きな日本で
結婚式を挙げたいという外国人カップル動き出す
2018 年新たな一年がスタートした。結婚式を挙げるカップルが年々減少傾向にあるものの、ホテルウエディングの復活の兆しが見えてきた2017 年だった。今春、大阪でホテルのみを対象とした一般向けのウエディングマルシェが行なわれた。主催者は華やかなゲストハウスの出展がなくホテルだけで集客力があるのかという不安があったという。
ところが結果的にはホテルで結婚式を挙げたいと考えているカップルが数多く来場し、出展したホテルも新規来館につながる効果を得たという。
この結果を見ても、これまでゲストハウスに押されてきた流れが確実に変化していることがうかがえる。ホテルサイドも少人数の結婚式にも積極的に取り組み始めたことも、売上は別として件数を伸ばすことにつながった。外資系ホテルもウエディング受注に乗り出してきた。福岡市内の外資系ホテルも総支配人が変わったことでウエディングに注力、全盛期までの件数を取り戻すまでにはいかないものの、件数を伸ばしている。
最近では日本で結婚式を挙げたいという外国人カップルが動き出した。これまでは日本の結婚式を代表する神社挙式を軸にとらえていたが、少し傾向が変わってきた。神社挙式ではなく挙式は人前式で行ない、少人数で披露パーティを行なうというもの。会場を探すために1 週間ほど日本に滞在しているという。和の挙式ではなく日本そのものが大好きという外国人が結婚式の場所として日本を選んでいるというわけだ。
年間4000 万人の外国人観光客を目指す中、中には観光で訪れた日本が気に入る人もいることだろう。最近はアジアを中心に専門学校や大学など留学生の数も増えている。中には学生時代を過ごした日本で結婚式を挙げてみたいという人もいるのかもしれない。外国人という意味では沖縄は日本を代表するリゾートウエディングから世界を視野に動き出している。実際、アジアを中心に沖縄で挙式を挙げたり、ロケーションフォトを行なう数は年々増加、2017 年は前年対比で年間約400 組の増加がみられた。海外に向けてはリーガルウエディングを推奨し、『沖縄=世界に誇るラグジュアリーでハートフルなリゾートウエディングの聖地』を目指している。まさに“ 旅するウエディング。オキナワウエディング” で国内外合わせ年間2 万組を目標に掲げている。
今後、ますますグローバル化が進む中でもはや従来通りのウエディングスタイルは通用しない。というより新たな流れをつかめない。井の中で蛙では時代に取り残されてしまう。
先日も地元神奈川県横須賀市の成人式の式典で衆議院議員 小泉進次郎氏はこんなことを言っていた。「皆さん、横須賀市だけではなくもっともっと海外やほかの地域にも視野を向けてください。海外を知るほどに横須賀の魅力を感じられるでしょう」と。最近は地元に閉じこもる若者が増えている中で、視野を世界に広げていくことの大切さを力説していた。どれだけの新成人が心に響いたかは定かではないが、若者だけではない。ウエディング業界もホテル業界ももっともっと視野を広げ、新たな動きをいち早くキャッチしてほしい。そこで今回は世界を舞台に活躍している人、地域に着目し2018 年に向けて取り組むべきことや世界のレポートをまとめてみた。
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本記事は新年号特集の紹介記事です。
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CONTENTS
■対談 フラワーアーティストKAORUKO氏×㈱オータパブリケイションズ 代表取締役社長 太田進/KAORUKO FLOWER
COLLECTION2017/和モダンウエディング
■世界紀行NY&ストックホルム編 World travels ~ A report from NY& Stockholm
サービス&パーティウエディング 江戸川大学客員教授/慶應義塾大学大学院卒法学修士 感性学研究者/米国IFDA Chairman・
SHOKONEWYORK / SHOKO
■ 地方創生に一役! 全国のエリアウエディング団体談話 第11回 一般社団法人沖縄リゾートウエディング協会/理事(事務局)サンネット㈱
代表取締役 社長 上地 明彦氏×㈱エムシイエス代表取締役 遠山 詳胡子氏
■ 2020 年に向けて! 国内外の文化、行事をカタチに 第20回 ㈱グリーンディスプレイ