日本政府観光局(JNTO)によると、2015年5月の訪日外客数(推計値)は前年同月比49.6%増の164万1800人だった。5月までの累計も750万人を突破し、引き続き好調なペースで推移している。
2015年5月の状況と前年比推移は以下のとおり。
市場別では、首位となったのは中国で前年同月比133.6%の38万7200人。続いて台湾が過去最高の同20.5%増の33万9700人、韓国が同61.5%増の31万5400人と続いた。ここに香港を含めたアジア4市場の合計は116万3000人となり、全体の7割となっている。
各市場別の数値は以下のとおり。
JNTOによると、例年5月は4月の桜シーズンと夏休みシーズンの狭間で伸び率が鈍化する傾向にあったが、今年に入ってからの勢いは衰えず、単月としては2015年4月に次ぐ、過去2番目の記録となった。かねてからの円安傾向、航空路線の拡大、また近年の査証免除や要件緩和などが増加の要因としている。
JNTOは6月以降は多くの市場で夏休みシーズンに入り、訪日旅行市場の繁忙期を迎えることから、一層の訪日外客数の増加が期待される。なお、韓国における中東呼吸器症候群(MERS)の感染拡大については、動向を注視する必要があるとしている。