衆議員議員 山口 俊一氏
Shunichi Yamaguchi
自由民主党所属衆議院議員(9 期)。第2 次、第3 次安倍内閣にて内閣府特命担当大臣(沖縄および北方対策・科学技術政策・宇宙政策、消費者および食品安全)を務める。また財務副大臣(第2 次安倍内閣)、衆議院決算行政監視委員長・財務金融委員長等を務め、現自由民主党総務会副会長として活躍(平成28 年度現在)。
「受動喫煙防止法案」の法整備が見送られた今国会。厚生労働省案に対し、自民党議員連盟は“ より現実的かつ論理的な改善策” をもって合意案を出している。今回は衆議院議員山口俊一氏に「受動喫煙防止法案」の今後、そして分煙化が導きだす社会像についてお話を伺った。
分煙派こそが
受動喫煙防止派だ
本日はお忙しい中、ありがとうございます。今回の厚生労働省(以下、厚労省)が出した受動喫煙防止法案(たたき台)についてのお考えをお聞かせください。
この問題についてお話しするにあたりまず大事なことを確認しておきたいと思います。何かと言うとたばこというものは法治国家である日本において薬物にも有害物質にも指定されていない、法で販売も購入も使用も認められている嗜好品だということです。そこに法で網をかけていくということというのは自由主義国家としてやってよいことなのかという大きな疑問を持っています。ですからあくまでも慎重に議論すべき問題だと考えています。
分煙についてのお考えをお聞かせください。
一方で2020 年の東京オリンピック・パラリンピックも控えておりますし、時代の流れといったものを鑑みた際にこれからの社会は「分煙社会」でいくのが良いであろうということは以前より考えていました。そこで議員連盟としても「分煙」の法律を用意していた。そこに今回の厚労省案のたたき台というものが出て来たわけです。しかしよく内容を見てみると厚労省案は分煙法ではなく禁煙法に近い。それでは先ほども申し上げたようにおかしな話になってしまうということで現在、調整に動いているところです。ですからよくマスコミなどでは「分煙派VS 受動喫煙防止派」といった構図で紹介されるのですが、これは間違いで「分煙派=受動喫煙防止派」なんですよ。そこをきちんと国民の皆さまには理解していただきたい。