「食感も含めて、料理の状態の変化を小さくできるアイテムは、ブッフェ料理にもってこいだと思います」と言う㈱横浜ロイヤルパークホテル取締役調理部長の髙橋明氏
限られた時間の中で大量調理が求められるホテルの宴会場。複数のスタッフが同じ品質で料理を作り、時間がたってもその品質が変わらないという理想形をいかに実現していくかがポイントとなる。料理人が味付け、盛り付けの部分で最大限に腕を発揮するために、付加価値を高めた調理用加工食品は重要な役割を果たすことになる。料理の下準備に掛かる時間を短縮し、特別な技術を持たない人でも一定の品質で料理を仕上げることができる「簡便性」、時間が経過してもおいしく食べてもらえる「持続性」は、ブッフェ料理を作る現場の生産性を向上させるための二大要素と言えるだろう。
時間がたっても作りたてを維持
準備に掛かる手間が不要に
㈱横浜ロイヤルパークホテル取締役調理部長の髙橋明氏は、「簡便性」と「持続性」を実現する加工食品を常に探してきた。その活用によってオペレーションを効率化し、料理の個性をより発揮できる方法を追求するためだ。そして取り組みの中で、日清フーズが展開する「IQF(バラ凍結)ペンネ」「日清 バッターミックス これで結着!」「日清 天ぷら粉追い種いらずの揚げ上手」の3アイテムと出会うことになった。
「IQFペンネ」はわずか30 秒でゆで上がるとともに、グラタンやスープなど加熱調理するメニューについてはゆでずに凍ったまま使うことができる。さらに、一個一個のペンネが独立して冷凍される「バラ凍結」の技術によって、500 g入りの袋の中から必要な量だけ取り出して使うことができるという付加価値を持つ。
髙橋氏は、「通常のペンネは時間がたつと水分が出て、柔らか過ぎる状態になってしまいます。ところが『IQFペンネ』はゆでた後にウォーマーに1時間入れておいても、おいしく提供できる状態を維持できました」と、評価している。
「海の幸とペンネパスタの彩りサラダ」は、ピスタチオオイルと塩・コショウ、鷹の爪で仕上げた「IQFペンネ」を季節の野菜と合わせた。髙橋氏によると、一般的に宴会では冷凍パスタをあまり使わない。器に盛って会場に置いておくと時間とともに熱で干からびてしまうか、水分で柔らかくなり過ぎてしまうからだ。そのためパスタを提供するためには乾麺をゆでて追加していかなければならず、相当な手間が掛かる。
「場合によっては、ボイルした乾麺の熱を扇風機で飛ばしながら作ったりもします。そして小分けにしたパスタを冷蔵庫に入れ、盛り付け前に少量のお湯に通して表に出すのです。時間がたっても問題なく提供できる冷凍の『IQFペンネ』を使えば、こうした準備に掛かる作業が必要なくなるので、一つの宴席に掛かる人員の削減も含めて生産性の向上につなげることができます」
必要な量だけ使える冷凍食品で
場面ごとに最適な効率性を追求
バラ凍結も現場で生かせる特長だと、髙橋氏は評価している。ホテルのレストラン厨房が持つ冷凍庫のスペースは限りがある。マイナス20℃に設定していても、実際には開閉によってマイナス12 〜13℃に。表面に水滴が付くことで、パスタの束は次第にくっついてしまうという。「若いスタッフには冷凍ものはとにかく解凍しないよう指導していますが、バラ凍結の『IQFペンネ』であればその心配が不要になりますし、少量を使いたい場面にも対応できてとても便利です」例えば宴会を開くお客さまが試食に訪れる場面でも、2、3人の担当者分だけを調理し、食べていただくことができるので効率的だ。細かな場面ごとに生産性向上につながるアイテムを活用していく取り組みの積み重ねは、やがて大きなコスト改善を導き出してくれるだろう。
プロの料理人たちが驚いた
理想的な揚げ物を作るアイテム
「日清 バッターミックス これで結着!」は、「打ち粉が不要」が最大の特長だ。食材にそのままバッターミックスを付けて揚げれば、短時間でおいしい揚げ物が完成する。
「これまでさまざまなバッターミックスを使ってきましたが、でき上がった揚げ物をウォーマーに入れておくと、通常は30 分ほどで内側の水分が出てきて衣が浮いてしまいます。『日清 バッターミックス これで結着!』を使ってみたところ、時間がたってもまったくはがれることがなく、キッチンスタッフ全員で驚いてしまいました」
業務の中で多様なアイテムに触れる機会の多いプロの料理人も驚く「日清 バッターミックス これで結着!」は、時間短縮と品質の維持の面においてこれまでにない差別化された特長を持っている。一般的なバッターミックスを使う場合、打ち粉を付ける必要がある。同じ料理を何百個も作らなければならない宴会のブッフェにおいて、打ち粉の時間を省けるというメリットは大きな意味を持つ。「揚げ物を理想的な状態で長時間保つことができれば、前倒しで作業を進めることもできます。『日清 バッターミックス これで結着!』を使うことで作業全体の時間は明らかに短縮され、作り置きを前提とした効率的な宴会に臨む体制づくりもできます。それぞれの宴席の流れに合わせて、最善のオペレーションを組み立てることができるのです」
経験の浅いスタッフでも
一定品質の天ぷらが揚げられる
「日清 天ぷら粉 追い種いらずの揚げ上手」は打ち粉のいらない天ぷら粉として、とにかく手間が掛かるという天ぷらのイメージに風穴を開けたアイテムだ。「日清 天ぷら粉 追い種いらずの揚げ上手」を付けて揺すりながら揚げれば、追い種をすることなく美しい花咲きの天ぷらを誰でも簡単に作ることができる。
「私たち洋食の料理人は天ぷら職人のような技術は持っていませんが、『日清天ぷら粉 追い種いらずの揚げ上手』を使えば経験の浅いスタッフでもお客さまに提供できる品質の天ぷらを揚げることができます。宴会では複数台のフライヤーを並べて同時に大量の天ぷらを揚げますが、『日清 天ぷら粉 追い種いらずの揚げ上手』を付けた具材を次々に入れていくだけなので大幅にスピードアップできます」
料理人によって衣の付け方を工夫できる点も魅力の一つ。水量を調節することで、料理人は自らの好みやお客さまのニーズ、使用する具材によって衣の仕上がり具合を変化させ、おいしさを幅広く表現できる。
揚げた天ぷらを長時間ウォーマーに入れておくと具材の水分が熱であふれ出て、衣の内側が乾燥してしまうことがよくあるが、「日清 天ぷら粉 追い種いらずの揚げ上手」の場合、1時間置いても品質の低下が少ないと髙橋氏は言う。具材のジューシー感、衣のしっとり感、かりかり感がしっかりと残るのだ。
「30 〜40℃のウォーマーに入れておくことで、1時間後でも温かい状態でおいしい天ぷらを召し上がっていただけます。作り置きした天ぷらを宴席に並べることができる。ホテルの料理人として大きなメリットを感じます」
進化した調理用加工食品は、キッチンの生産性を間違いなく向上させる。高品質な料理を多様かつ大量に提供するホテルの宴会場においては、その役割はさらに重要度が増す。その付加価値をいかに取り入れていけるかによって、キッチンにおける合理的な体制づくりが左右されると言ってもいいだろう。はじめはキッチンという限定された現場の小さな変化に過ぎないかもしれない。しかし新たに導入された付加価値によってもたらされる生産性向上の動きは、やがてホテル全体にプラスの影響を与えていくことになるはずだ。
■これらの商品を使用した調理例
●海の幸とペンネパスタの彩りサラダ
Point:貝類は高温で手早く、白ワインを使用し口を開ける。グリーン野菜はしっかりと色止めをする。「IQFペンネ」は20秒間ゆで、ボールに取り、塩・コショウで味を付け、ピスタチオオイルを絡ませる。味付けは塩・コショウ、オイルでそれぞれの持ち味を楽しむ。
●カラフルバラエティーフライ
Point:「日清 バッターミックスこれで結着!」をしっかり付け、パン粉を抑え気味に付ける。多めの油で揚げ、食材を入れ過ぎないように。パン粉かすは丁寧に取り除く。
●天ぷら
Point:ダマにならないように「日清 天ぷら粉 追い種いらずの揚げ上手」をよく混ぜ合わせ、多めの油に温度が下がらないよう、食材を1~2度揺すりながら入れる。天ぷらには塩のほかに、レモン汁とレモングラスで香りを付けたしょうゆのソースも合う。
【商品お問い合わせ先】日清フーズ㈱業務用営業部 東京都中央区日本橋小網町19-12 ☎ 03-5641-8115 ※掲載の商品は業務用のみでのお取り扱いとなります。