1984年創業。40カ国以上に約900 の施設を展開
----アスコットは日本では「アスコット」や「サマセット」、「シタディーン」といったサービスアパートメント、そしてコリビングホテルとして 2021年に福岡に開業したlyf(ライフ)ブランドなどで知られていますが、歴史を含めアスコットのご紹介をお願いします。
ベ・シュー・キム(以下「キム」) アスコットは、シンガポールに本社を置く、世界をリードするロッジングオペレーターでありオーナーグループであり、アジアに強い基盤を持つ世界有数の不動産投資企業であるキャピタランド・インベストメントのグループ企業です。私たちのネットワークは、アジア太平洋、中央アジア、ヨーロッパ、中東、アフリカ、米国など 40カ国以上 220以上の都市に 9万 5千室以上を運営しています。
私たちは日本では一部のブランドを展開していますが、世界ではサービスアパートメント、コリビング及びホテルのブランドとして、「アスコット」、「オークウッド」、「クレストコレクション」、「サマセット」、「オークウッド」、「クエスト」、「シタディーン」、「lyf(ライフ)」、「アンリミテッドコレクション」、「プリファレンス」、「ヴァーチュ」、「ハリス」、「FOX(フォックス)」、「YELLO!(イエロー)」、「POP!(ポップ)」など、幅広いブランドを展開しています。
アスコットは 1984年に「The Ascott Singapore」の開業が始まりであり、その後アジア・パシフィックにおける国際レベルのサービスアパートメントの先駆けとなりました。現在に至るまで約 40年の業界実績と受賞歴を誇り、世界中で認知されています。
日本では 2002年に(株)アスコットジャパンとして展開を開始しました。現在は「アスコット」ブランドを東京に 1軒、「シタディーン」ブランドを東京に 2軒と京都に1軒、大阪に 1軒、「サマセット」ブランドを東京に 2軒、日本初上陸のコリビングブランド「lyf(ライフ)」ブランドを福岡に展開しています。また、2023年夏には「シタディーン」を神奈川に開業予定です。
ブランド開発とM&Aで成長
----昨年 7月にアスコットはオークウッド・ワールドワイドを買収したことを公表されました。それ以外にも御社はこれまでの歴史の中で自社展開だけでなく買収もしながら着実に成長をされています。
キム その通りです。アスコットの初めての買収は 2000年に当時アジア最大級のサービスレジデンス運営会社であったサマセット・ホールディングスで、その後2004年にヨーロッパで展開していたシタディーンブランドを取得、さらに 2017年にオーストラリアのサービスアパートメント施設を持っていたクエスト・アパートメント・ホテルズの株式を取得し、戦略的パートナーシップを締結しました。
アスコットは 2018年に、インドネシアでトップ 5に入るホテル運営会社の 1つである TAUZIA Hotel Managementの70%の株式を取得しました。さらに 2022年 7月には Mapletree Investmentsからサービスアパートメントブランド、Oakwoodを買収し、40カ国以上 220以上の都市に 900以上の施設を所有・運営する国際的な宿泊施設のオーナーオペレーターとなったのです。
自社ブランドとしては、2016年に次世代を受け入れるため、若い旅行者向けの高級な共同宿泊施設を開発する新しいコリビングブランド「lyf(ライフ)」を立ち上げています。この lyfブランドは中国やオーストラリア、シンガポール、タイ、そして日本では福岡で展開をしています。