本誌連載「中村勝宏プレゼンツ」が一冊の本になりました。
日本におけるフランス料理界の第一人者であられる中村 勝宏氏と、16名のエキスパートの方々との対談集がいよいよ刊行です。対談は和洋中のグランシェフのみならず、メートル・ド・テルやフロマージュ、シャルキュトリやワインに到るまで多岐にわたります。
同氏の「今の若いシェフ達に先達の想いを伝えたい」という考えから生み出されたこの一冊。努力に努力を重ね、道を築いた先達から学べるものは数多いことでしょう。
料理・調理に携わる方はもちろん、「食」に関心のある方すべてにおすすめです。
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「今日、社会的にも一流のプロとして認知されている方々が、若い頃よりどのような想いと行動を通じて自己を高めてこられたのか。その足跡を辿ることで、各人の人物像を際立たせてみたい。そして、その過程の中に、同じ道を目指す若者達の指針となり糧となる貴重な何か汲み取れるのではないかと思った」
――中村 勝宏 氏
「この対談集に登場する人達は、何れもその道の第一人者・先駆者で、若い時に外国ないし国内で大変苦労し、『あの時があったからこそ今がある』尊い経験の持ち主たちである。職場探しをする時に犬猫のように追っ払われたり、『毎日ボロボロになるまで働いた』話を読むと、日本がまだ発展途上国で、心ない外国の役人から虫けらのように扱われた私個人の思い出と重なり、読みごたえ十分、感慨一入だった。一芸に秀でた人達の語る言葉は、それだけで珠玉の響きがあり、主人公である中村氏の設問との相乗効果が素晴らしい」
――磯村 尚徳 氏(まえがきより抜粋)
タイトル: 中村勝宏の魂の食対談 ~本物を求めて
著者: 中村勝宏
判型: 四六判
価格: 本体2500 円+ 税
ISBN978-4-903721-54-5 ¥ 3000(税別)
目次
まえがき
クラブ・ガストロノミック・プロスペールモンタニェ日本支部 会長
元NHKキャスター
磯村尚徳
「大切なことは、本気の姿勢をみせること」
帝国ホテル 専務執行役員総料理長
田中健一郎
「自分が持っているものを惜しまず与えるということが、日々の仕事である」
ベージュアラン・デュカス東京 総料理長
小島 景
「メートル・ドテルは人生の食の語り部でなければならない」
フランス ジョルジュ・バティスト杯協会
アンドレ・ソレール
「“自分の信念に基づいた菓子をつくる”という、たった一つの方法論」
オーボンヴュータン オーナーシェフ
河田 勝彦
「フロマージュとは、人間の知恵が詰まった神様の贈り物」
㈱フェルミエ 代表取締役社長
本間るみ子
「悩むからこそ何かが生まれてくる」
東京・銀座ラ・ベットラ・ダ・オチアイ オーナーシェフ
日本イタリア料理協会会長
落合 務
「中国文化の歴史的な背景とその成り立ちを意識しながら、今一度、中国料理をとらえる」
知味竹爐山房 オーナーシェフ
山本 豊
「小野ムッシュが築かれたホテルオークラの基をいかに現代の流れに即して対応して行くかがとわれる」
ホテルオークラ東京 洋食調理総料理長
善養寺 明
「シャルキュトリのない食事なんて考えられない」
FICT(フランスシャルキュトリ・ケータリング・産業・食肉加工業連盟会長)
ロベール・ヴォリュ
「お客さまに恵まれているということはどんなに大切なことか」
分とく山 総料理長
野﨑 洋光
「いたるところで何かを感じ、何かが得られる」
ビゴ東京 オーナーシェフ
藤森 二郎
「料理人に大切な『5 5 5』」
フレンチ割烹ドミニク・コルビ オーナーシェフ
ドミニク・コルビ
「高く志を立て自分の器を知る」
フランス農事功労章受章者協会 創始者名誉会長
嶋村 光夫
「やっぱり自分は材料に愛情をかけ魂を込めて作りたい」
北島亭 オーナーシェフ
北島 素幸
「好きであればこんなエキサイティングな世界はない」
ラ・ブランシュ オーナーシェフ
田代 和久
「日本のソムリエは日本の食文化の中に根付いていくことが大切」
国際ソムリエ協会 会長
田崎 眞也

中村勝宏
1944 年鹿児島県阿久根市出身、県立阿久根高校卒業。62~70 年国内の箱根「ホテル小涌園」、「横浜プリンスホテル」で修業。70 年7 月渡欧。チューリッヒの「ホテルアスコット」を皮切りに、以後約15 年間にわたり、フランス各地の名だたるレストランのシェフ、グランシェフとして研鑽を積む。2008年7 月北海道洞爺湖サミット2008 にて総料理長を務める。13 年6 月日本ホテル株式会社取締役統括名誉総料理長及びホテルメトロポリタン エドモント統括名誉総料理長に就任。現在に至る。