1963 年に香港からスタートしたマンダリン オリエンタル ホテルグループは、世界を舞台に50 年以上ラグジュアリーホテルを展開してきた。イタリア・ミラノの中心街に新たなホテルをオープンしたのをはじめ、今後はモロッコ・マラケシュ、カタール・ドーハ、さらに中国・北京などへの新規出店も控えている。アジア発祥のブランドとして差別化を図りながら、グローバルな認知を持続的に高めるマンダリン オリエンタル ホテル グループのグループ パブリック リレーションズ マネージャー、サリー・デ・スーザ氏に、現状と今後の展開について話を聞いた。
グループ パブリック リレーションズ マネージャーのサリー・デ・スーザ氏
世界で3 軒のホテルをリノベーション
インバウンド増で東京の業績は好調
■マンダリン オリエンタル ホテル グループ全体の状況を教えてください。
2015 年1 月~ 6 月におけるグループ全体の業績は残念ながらやや下降傾向にあり、その大きな要因はニつあります。一つには私たちが3 軒のホテルを運営している香港への旅行客が減少したことが挙げられます。特に中国本土から香港へ向かう旅行需要が減少したことで、全体のパフォーマンスにマイナスの影響が出てしまいました。
二つ目の理由はリノベーションです。いくつかのグループホテルで改修作業が進行。それに掛かる投資コストがグループ全体の業績に影響を与えています。ニューヨークではスイートルームの改修が行なわれました。ミュンヘンでは料飲施設を含めた改修工事に着手し、2015 年末に完了する予定です。クアラルンプールでも、大きな改修作業が実施されています。
2015 年上半期における東京のホテルは、とてもよい業績を上げることができました。好調要因としては、東京を訪れるお客さまの増加による宿泊の稼働率が上昇したことが挙げられると思います。料飲部門についても、非常に高い評価を受けることができました。三つのミシュランの星を獲得することができましたし、フォーブスでも5 ツ星を獲得しています。2015 年上半期の概況として、同じグループ内でも地域ごとに若干の業績の差が出ている部分があると思います。