この客室内における行動パターンの指標として、最初に行なうと答えた人の割合で順序をつけてみますと、
・「窓際に行き眺望を確認する」を最初に行なうと回答した人の割合が24%、平均値は5.08番目、
・「空調を調整する」を最初に行なうと回答した人の割合が16.5%、平均値は4.54 番目、
・「ベッドに座っている(横になってみる)」を最初に行なうと回答した人の割合が14%、平均値は5.25 番目、
・「客室の照度を調整してみる」を最初に行なうと回答した人の割合が8.5%、平均値は5.86 番目、
・「テレビをつけてみる」を最初に行なうと回答した人の割合が8%、平均値は6.34 番目、
・「電話機を確認してみる」を最初に行なうと回答した人の割合が6.5%、平均値は9.37 番目、
・「Wi-Fi接続をしてみる」を最初に行なうと回答した人の割合が6%、平均値は7.29 番目、
・「バスルームを確認してみる」を最初に行なうと回答した人の割合が4.5%、平均値は5.02 番目、
・「客室内のさまざまな備品を確認する」を最初に行なうと回答した人の割合が4.5%、平均値は5.95 番目、
・「トイレを確認してみる」を最初に行なうと回答した人の割合が4.5%、平均値は5.73番目、
・「客室内のさまざまなボタンを押してみる」を最初に行なうと回答した人の割合が2.5%、平均値は8.43 番目、
・「ダイレクトリーブックを開けてみる(館内サービスを確認する)」を最初に行なうと回答した人の割合が0.5%、平均値は9.18 番目という結果でした。
最初にすると答えた人が多い順を仮に採用しますと、おおむね最初に窓際に行くか空調調整を行なう(これは季節によって異なる可能性あり)、ベッドにすわってみる、照明をつける(調整する)、テレビをつける、電話機を見る、Wi-Fi を接続してみる、バスルームを見る、客室備品を見る、トイレを見る、そしてさまざまなボタンを試すほか、ダイレクトリーブックを開けるという結果でした。仮に最初に空調がうまく調整できない、あるいは窓際に行ってみると汚れが目立つような状況ですと、その後の期待感が形成されず、客室そのものが良いと感じなくなる可能性があります。フロントからの流れのほか、客室内でもそれら顧客行動パターンに沿った適切な質感コーディネートが求められます。
2020年5月29日号 新しい視点「ホテルの価値」向上理論 ホテルのシステム思考
第399回 いまを乗りきるイノベーティブ発想(客室行動)
【月刊HOTERES 2020年05月号】
2020年05月28日(木)