かつて名古屋から恵比寿に「舌呑(ゼットン)」が東京初上陸した際、そのおしゃれで美味しい“なごやめし”は大きな衝撃を与えた。今回の出店では、創業当時の人気メニューであった“タイカレー揚げ春巻き”、“塩ネギミミガー”をリバイバルするなど、「舌呑」の原点を回顧しつつも、同ブランドの集大成ともいえる新たなステージの料理が多くラインナップされている
㈱ゼットンが2025年に創業30周年を迎えるにあたり、渋谷で「渋谷舌呑」を開業した。
“舌呑”と書いて“ぜっとん”と読むこの店名は、社名であると同時に、名古屋で創業した第一号店に冠された名前だ。“舌で味わい、呑んで愉しむ”というコンセプトを体現したこの名は、同社にとってシグネチャーネームともいえ、彼らの哲学が凝縮されたブランドのアイデンティティそのものだ。そして今回、本社移転先のビル1階にオープンした「渋谷舌呑」は、その原点に立ち返りつつ、現代のトレンドを取り入れた新たな店舗として誕生した。
同店では、ワンフロア且つ約200平米という広さを活用し、多彩なシーンに対応すべく複数のエリアから構成されている。海外のパブを彷彿とさせるスタンディングエリアに、料理人との会話も楽しく、臨場感あふれるカウンター席。さまざまなシーンで利用可能なダイニングテーブルやプライベートな空間で食事を楽しめる個室、さらには外壁に添うようにテラス席まで用意されている。
店舗外観(※画像はパース)。ハイテーブル18席、カウンター18席、ダイニングテーブル16席、個室8席、ボックス6席、外10席とユニークなゾーニングはそれぞれにテーマがあり、‟ゼットン“というワンテーマにまとめ上げられている点が彼らのバランス力の凄さだ
また裏渋という、フリーランスで働く人も多く集う場所柄を考慮し、ちょい飲みや早飲みをしたいお客さま向けには‟ハッピーアワー”を15時から18時まで提供するなど、ディナータイムのみならずいついかなる時間帯に同店を訪れても、‟お客さまが愉しく美味しく過ごせるように”との同社らしい心遣いが反映されている。
ちなみに、そんな‟らしさ”は営業時間にも反映されている。コロナ禍以降、閉店時間を早めに設定する店舗が増えている中、同店では平日、日、祝日はラストオーダー22時半、閉店が23時半、金、土についてはラストオーダー25時、閉店が26時(※フードは深夜メニューのみ)と、深夜でも楽しめるようになっているのだ。
同店は渋谷駅からのアクセスが良い上に、表通りの喧噪から少しだけ距離を持てる場所に位置している。レストランとしての利用はもちろんだが、エントランス横にはDJブースも設けられており、パーティやイベントの会場として、特別感を感じながら活気あるエンターテインメント空間として活用できるのも嬉しい。
いずれにせよ、渋谷にまたひとつ、気分よく過ごせる店ができた。さまざまなシチュエーションで訪れてみたい。
「渋谷舌呑」
HP:https://shibuyazetton.zetton.co.jp/
担当:毛利愼 ✉mohri@ohtapub.co.jp