ヘルスツーリズム先進事例
「伊豆かかりつけ湯」
第2 部では、温泉を活用したヘルスツーリズムの先進事例である「伊豆かかりつけ湯協議会」の取り組みを、協議会代表幹事の島田善一氏(熱海温泉旅館「立花」代表取締役)と協会事務局を務める水口みどり氏が紹介した。「かかりつけ湯」は、良質な温泉とおもてなしの精神を備えているとの前提で、「温泉を使った健康プログラム」、「伊豆の食材を使ったヘルシーな料理」、「宿の特徴を生かした癒しの提供」、「リピートしやすい価格設定」のうち少なくとも1 つ以上の条件を備えた温泉宿約50 件のネットワークのこと。ネットワークは伊豆全域に張り巡らされており、地域内外から訪れるゲストに「健康と癒し」という共通コンセプトに則ったサービスを提供している。新たな価値観を創造し、低迷する伊豆の温泉旅館に新たに人を呼び込むための枠組みづくりが目的だ。協議会では宿の健康度を上げる取り組みとして①広報PR 活動、②栄養士を派遣しての宿の食改善トライアル、③健康をテーマにした新たな旅行商品の開発-などを行なっている。今後は活動基盤を強化するために、任意団体から法人化することの検討やヘルスツーリズム予約サイトの開設などが予定されている。
ワークショップ
「体験! かかりつけ湯セルフケア」
第3 部では、「かかりつけ湯」協議会が行っている、宿の健康度を上げる取り組みの一環として、宿向けにオリジナルの膝・腰・肩のセルフケア法「骨そうじ®」の技術者指導講座などを行なっているかかりつけ湯アドバイザーの星合淳子氏がセミナーの出席者に向けて「骨そうじ®」の実演指導を行なった。星合氏は健康管理士の有資格者で、全米アクアセラピー&リハビリ研究所のインストラクターなどさまざまな肩書きを持つ健康指導のプロフェッショナルだ。この日は親指と人差し指の間や、前腕、上腕をもう一方の手を使って骨から肉をはがすようなイメージでほぐすことで肩こりを解消するメソッドを指導した。
感じられたヘルスツーリズムへの
追い風感
今回、日本へルスツーリズム振興機構のヘルスツーリズムセミナーに参加し、セミナー後の懇親会にも出席して多くの参加者と意見交換をした。それぞれにヘルスツーリズムに対してさまざまな想いや期待感をもって参加したということだが、ヘルスツーリズム発展に確信を持ち、新しいことにチャレンジしようという意欲にあふれた表情をしていたことが印象に残った。
当日のプログラム
伊豆かかりつけ湯アドバイザー 星合淳子氏
機構理事長:森昭三氏機構事務局長:髙橋伸佳氏伊豆かかりつけ湯協議会 代表幹事:島田善一氏
伊豆かかりつけ湯協議会 事務局 水口みどり氏
【第1 部】講演
「ヘルスツーリズムの新領域について
~地域ヘルスケアビジネスとしての展開と今後の展望~」
特定非営利活動法人
日本ヘルスツーリズム振興機構 事務局長
㈱ジェイティービー
ヘルスツーリズム研究所 所長 髙橋伸佳
【第2 部】講演
「第7 回ヘルスツーリズム奨励賞 受賞
伊豆かかりつけ湯 取組事例紹介」
伊豆かかりつけ湯協議会
代表幹事 島田善一、事務局 水口みどり
【第3 部】ワークショップ
「体験! かかりつけ湯セルフケア」伊豆かかりつけ湯
アドバイザー 星合淳子先生
第3回
健康がKeyword レジャー・宿泊業界の新たな地平 第5 回
第37 回ヘルスツーリズムセミナー開催
【月刊HOTERES 2015年07月号】
2015年07月23日(木)