㈱フェイス 代表取締役 福永 有利子 氏
国立学校法人 琉球大学 観光産業科学部 学部長 教授 下地 芳郎 氏
観光立県 沖縄。青い海、青い空、南国ムードのゆったりと過ごせるときを求めて国内外から年間約870 万人の観光客が訪れている。県政において観光事業は言うまでもなく大黒柱の1 つとして今もなお観光振興における活発な活動をしている。その中で「自由・平等、平和・寛容」を見学の精神に掲げ、戦後間もない1950 年5 月、首里城跡地に開学したのが国立大学法人 琉球大学だ。まさに柱となる観光産業科において教鞭に立つ下地芳郎学部長に、未来を担う学生たちに向けた教育や今後目指すべきリゾート構想などをお聞きした。
福永 沖縄県は日本を代表するリゾート地として多くの観光客を受けいれています。近年は年間 4000 万人の外国人観光客誘致を目標に掲げた後押しもあり、外国人観光客の比率も日増しに高まっています。県政としても観光事業振興に力を入れられています。観光立県としてますます期待される中、次世代を育成している大学としてのあり方や教育方針、そして今後目指すべきリゾート構想などをお聞きできればと思います。始めに琉球大学についてお話しいただけますでしょうか。
下地 本学は1950(昭和25)年5 月、首里城跡地に開学しました。建学の精神は「自由・平等、平和・寛容」とし、A.リンカーンの理念を反映するとともに、沖縄の歴史と文化に根差したものです。琉球・沖縄文化研究など地域特性を活かした研究を推進するとともに、海洋学や亜熱帯地域の農業など、深い学識と豊かな人間性をベースに地域および国際社会で活躍できる人材育成を目指しています。法文学部、観光産業科学部、教育学部、医学部、理学部、農学部、工学部の7学部で構成されています。学生数は大学院合わせると約8000 人におよびます。