“いざ”というときにありがたみを感じるのが保険。生命保険、損害保険ともに何かあったときに役立つもの。とはいえ保険料も決して割安とは限らないため、保険のセールスは敬遠されがちだ。そんな中、ウエディングにおける“いざ”というときの備えとして企画されたのが結婚式総合保険『佳き日のために』だ。今回はウエディングに着目した経緯から実績、スタッフの採用、育成にいたるまで、発案者である大江徹取締役にお話をお聞きした。
福永 ウエディング業界に向けた総合保険を発案され、結婚式の「まさか」に新郎新婦に限らず、ホテル・式場側にとっても安心な保険をご案内されていらっしゃいますが、まず始めに御社の経緯やウエディング業界に着目された背景などお聞かせください。
大江 私はもともと外資系保険ブローカーに勤めており、保険業法に関係なく企業単位で可能な共済制度の仕組みを提案していました。しかしながら、約11 年前に保険業法の解釈が厳格化される方向となり、共済制度の枠で事業展開していくことが難しくなったことから、2007 年に同僚5 人と少額短期保険を設立いたしました。損害保険は例えば家を買うときの火災保険、自動車を買うときの自動車保険というように、高額な商品購入や契約時においていざという時に安心を担保できるという商品ですが、少額短期保険が扱えるのはその中でも保険金額が少額で保険期間が1 年または2 年の短期に限定された保険商品です。車や家を購入するときは当たり前のように加入する保険ですが、300 万円、500 万円も一時にお支払いされる結婚式の場面で、なぜ保険がないのかという疑問を感じました。2011 年の東日本大震災のとき、大震災という不測の事態にもかかわらず、ちょうど土日にかかっていましたのでキャンセル料をとられた新郎新婦様がいらっしゃるというお話を業界の方から聞き、ウエディング業界の実情を調べたところ、まさかのときの保険がまったくなかったことが分かりました。天災に限らず、いざというときに個人のリスクヘッジをする手段として、また会場側にとってもさまざまな理由で回収しにくい費用など、保険が補償する仕組みを作り上げたのです。
