東洋大学 国際観光学部 准教授 徳江 順一郎 氏
株式会社スパイスアップ・ジャパン 代表取締役 豊田 圭一 氏
「グローバル人材」というキーワードがよく聞かれる。東洋大学でも同様の方向で人材育成に力を入れているところである。ただ、他大学の話を聞くと、色々と試行錯誤をしているが、なかなかうまくいかないのが現実であるようだ。
こうした「グローバル人材」の育成をミッションとして、複数の国で大手企業からの受託を含め、人材育成を進めているのが株式会社スパイスアップ・ジャパンとそのグループ企業であり、その代表が今回ご登場いただく豊田氏である。豊田氏は、「すぐやる!」というキーワードの著書も多く、言葉だけでなく「動ける」人材の育成を目指し、それが各業界でわが国を代表する数々の企業にも認められて、多くの人材の育成に日々努めている。
自身が大手企業から独立し、ベンチャーを立ち上げた際の経験も踏まえ、この「すぐやれる」人材育成にまい進する姿は、これからの観光産業でもきわめて重要であると考えられる。インタビューからは、その前提となる「失敗」に対するアプローチの重要性も垣間見ることができた。
海外への若者の窓口として
徳江 最近も精力的にあちらこちらに行ってらっしゃいますね。
豊田 インドやスリランカの現地法人はもちろんですが、やはり去年からスペインの大学院、IE に行くようになったことが大きいですね。定期的にヨーロッパに行くようになりましたから。
徳江 お仕事のみならず、学びでも海外とはさすが豊田さんです。ところで、現在のお仕事も海外での活動が基本なのでしょうか。
豊田 そうです! 現在は7 カ国でさまざまな事業をしつつ、グローバル人材育成を頑張ってますよ!
徳江 本学もインターンシップの実施では大変お世話になっています。「グローバル人材」という言葉は、大学でもよく聞くのですが、本当の意味でのグローバル人材は、なかなか教育が難しいですね。
豊田 大学などの場合には、どうしても手厚く面倒を見たりするじゃないですか。そうなると、やはり自分に力がつきません。失敗を通じて、身につくことが多いわけですから。