㈱ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ 取締役社長 河野 雅明 氏

 
　私が現職に就いたのは、2014 年4月です。その時点からこれまでの間だけでも、ホテル業界を取り巻く環境は当時予測できないほど大きく変わってきており、また今後も変わり続けていくでしょう。そのような中、広い視野を持ち、自ら情報を収集して、今後の動きや情勢の変化を見極めることが経営者には求められます。それらの情報をもとに、ライフスタイルや消費行動がどのように変わっていくのか、自らの身を置くホテル業界にはどのような影響が生じるのか、と常日ごろから考える習慣が重要です。
 
　また、考えるにあたっては、自らの視点も重要ではありますが、グローバル化の流れもありお客様の価値観の多様化がどんどん進んでいく世の中ですので、多様な視点を意識することが今後ますます重要性を増していくことと思います。多様な視点でものごとをとらえるには、自分一人の考えでは限界がありますので、人の意見をよく聞くということも重要です。年を重ねると自分の経験もあるため、人の意見を受け入れにくくなってしまうことがありますが、謙虚な姿勢を持ち人の意見に耳を傾けることも重要です。
 
　そして、経営者として一番重要であると思っていることは、手元に集めた情報、意見を踏まえて、タイミングを逃さずに判断するということです。ともすると、もっと検討した方が良いのではないか、と判断を先送りしたくなることもありますが、限りある情報に基づき、できるだけ高い視座から大局的にとらえて、決断する。これが経営者に求められる一番の資質であると考えます。
 
ロイヤルパークホテルズ
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