飲食業界で一時代を築いたコンサルタントの巨匠・榊芳生氏(OGM 社長)。今年1 月5 日に亡くなったことは本誌2月5 日号で詳細に報じた。享年78 歳であった。その功績は言うまでもなく多くの飲食企業が彼の指導で大きく成長した。先生にお世話になった企業は相当な数に上るだろう。1990 年代は正会員が500 社、賛助会員400 社を率いるまでになっていたのである。
しかし時代は大きく変化した。バブルがはじけ、安全・安心のO-157 の問題、さらに追い打ちをかけるように2000 年代初頭に発生したBSE(牛海綿状脳症)問題などの逆風がふき荒れた。外食産業のリーダーの役割を担ってきた大手御三家さえもこれまでの成長スタイルではやっていけなくなっていた。榊先生が率いる会員企業も例外ではなく繁盛店を続けることは難しくなっていった。
それにかわりコンビニエンスストアが台頭し飲食メニューを充実し、外食企業から顧客を奪っていった。こうした変化のため残念ながらOGM も生き残ることができなかったのである。
本誌 松沢良治
ニュースな話&人物クローズアップ 「榊先生をしのぶ会」開催
【月刊HOTERES 2016年04月号】
2016年04月06日(水)