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2023年12月1-8日号 観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル 《千歳市編》

観光・ブライダルマーケットエリアデータファイル 《千歳市編》

【月刊HOTERES 2023年12月号】
2023年12月07日(木)
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 今回は北海道の核都市の一つである千歳市を取り上げる。同市は道外からのアクセスの要である新千歳空港が位置しており、支笏湖などの豊かな自然も多く有している。近年、国内有数の半導体工場の建設が決定し、にわかに注目のエリアになっている。以下に千歳市のマーケットをみていこう。札幌市、北海道のマクロマーケットについては前回の札幌市編を参照していただきたい。

1.マーケットポテンシャル
 千歳市は北海道の西部エリアに位置し、北海道の中心都市である札幌市の南部、約 40km離れた地点に位置している。本州に近い西部エリアには札幌市の他にも、函館市、小樽市、苫小牧市など人口 10万人以上の北海道の人口集中都市が幾つも存在しているが、千歳市は北海道の空の玄関口である新千歳空港があり、西部エリアの核都市の一つとなっている。
 
  千歳市の人口は 9万 7664人(2023年 1月 1日現在)で、北海道の人口のシェア 1.9%を占めている。隣接する主な周辺都市(※ 1)を見ると、苫小牧市が 16万 8299人で周辺エリアでは最も大きい人口規模を有している。次いで恵庭市が 7万 179人、伊達市が3万 2395人と続いている。千歳市は周辺都市の中では 2番目に大きい人口を有している。
  
 過去 5年間の増加率(23年/ 18年)を見ると、千歳市は 0.8%と微増となっている。また恵庭市も0.9%で増加傾向である。北海道の市部においては減少傾向の都市が多く存在しているが、その中でこの 2都市は珍しいケースであることがわかる。主な周辺都市を見ると、苫小牧市が▲ 2.4%で、それ以外の都市は▲5%以上の減少となっている。(図表 1)
 
 千歳市の年齢構造を見ると、若年人口比率は 18.6%、適齢期人口比率は24.9%で、若年人口比率、適齢期人口比率ともに全国値(16.7%、20.9%)を上回っている。特に適齢期人口比率は道内主要都市の中でも最も高い比率になっている。主な周辺都市を見ると、若年人口比率は恵庭市が 18.0%、苫小牧市が 16.8%で全国レベルを上回っている。適齢期人口比率は恵庭市が20.4%、苫小牧市が 19.4%となっており、比較的高い値になっている。高齢者(65歳以上人口)比率を見ると、千歳市、恵庭市は全国値(28.7%)を下回っており、比較的高齢化の進展が緩やかである。それ以外の都市は 30%以上の都市が多く高齢化が進展していることがわかる。(図表2)

 将来推計人口をみると千歳市は 2025年をピークに減少フェーズに突入すると推計されており、2045年頃には2015年ベースから6%程度減少するとみられている。
 主な周辺都市をみると、千歳市以外の都市はすでに減少フェーズに入っており、将来的に 2015年ベースの 50%~85%程度になると思われる。札幌市のベッドタウンになっている恵庭市の減少幅は比較的小さくなっている。(図表 3)

 周辺エリアでは全般的に高齢化が進展して人口ポテンシャルが低くなっている中で、千歳市と恵庭市に人口ポテンシャルは比較的高いと言える。千歳市はトヨタ自動車、デンソー、ソニーグループ、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱 UFJ銀王の 8社が出資した国産半導体メーカー「ラピダス」の工場の建設が決定しており、周辺では 100区画以上の住宅開発や商業開発が進捗し、都市開発が活発化している。地価の上昇率は 30%以上であり、東京(最高約8%)や大阪(最高約 10%)よりもはるかに高くなっている。(図表4)
 
 千歳市の自市内就業率は 77.9%で、ほぼ自市内で完結している。しかし同市は札幌市の都市勢圏下にあり、北部の周辺都市は札幌市の影響を強く受けていること、南部には人口 10万人以上の核都市である苫小牧市が位置することから都市勢圏は恵庭市、安平町からなる2市 1町(千歳市含む)と小規模なものとなっている。今後工場開業による雇用の促進によって県外からの移住や周辺からの通勤・通学などの流入が期待でき、千歳市のマーケットは大きく変化すると思われる。

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※各種図表など詳細なデータにつきましては本誌ご購入いただけますよう、お願い申し上げます。
 
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