毎月一回「服部幸應のオリ・パラ対談」をお届けする企画です。2020 年の東京オリンピック・パラリンピックまでに関係各位に服部幸應氏がインタビュー。進行状況、解決しなければならない課題など多方面から切り込んでいきます。四回目となる今月は自由民主党 農林部会長/衆議院議員の小泉進次郎氏。
農業に大切なのは「コスト意識」
服部 小泉先生、本日はお忙しい中、時間をお取りいただきましてありがとうございます。東京オリンピック・パラリンピックもあと3 年で開催する運びとなりまして、関係各位がそれぞれのお立場で一生懸命準備を進めていると思いますが、なんといっても心配なのが食事。世界基準にあった食材を準備しなければならず、どうしてもオリ・パラに利用してもOK という認証(G-GAP とJ-GAP アドバンス)をもらう必要があります。期間もそうないため組織だった動きが求められています。そのためにも農林部会長の小泉先生の力が必要です。間に合わないために海外から食材を取り寄せる、ということはどうしても避けなければなりません。日本が笑いものにならないためにも国の大きなバックアップが必要です。
小泉 国は既にやっています。GAP 取得コストの全額を1 年目は負担します。農家の中には取得したからといってなんのメリットがありますか、という方がいます。しかしGAP を取得する過程において自らの農業経営を見直すきっかけになります。その結果毎年使用する資材のコストが下がった例もある。それに海外輸出の選択肢が広がります。私はこれまでも言い続けてきたのですが農業にも「コスト意識」が大事だと。コスト意識があれば、当たり前に思ってきた毎年の農薬、肥料、農業機械、それに段ボールなどの購入にかかるコストは、かけるべきコストなのか、それとも見直すべきコストなのか。しっかり考えてもらうにはものすごくいいと思う。国としてはGAP 認証の取得に向けて、全力を挙げて応援していきます。