倉敷市美観地区
倉敷市は、瀬戸内海に面する岡山県の中核都市である。観光的には、白壁の街並みで有名な美観地区は全国的に知られている。瀬戸内海国立公園からの瀬戸大橋の雄大な眺めや「日本の夕日百選」に選ばれた夕日風景など観光資源が豊富で、年間500 万人が訪れる観光地となっている。
倉敷市中心部を流れる倉敷川沿いの一帯は江戸時代に幕府直轄領(天領)に指定され、これを機に大いに繁栄した。和洋織りなす白壁の街並みが現在でも「美観地区」として保存され、県内有数の観光地域として存在感を残している。江戸時代に天領となった、倉敷旧市街は、高梁川と児島湾を結ぶ運河として倉敷川が造成され港町として栄えた。その後の江戸時代に倉敷が商人の街として発展したのは、年貢米の集積地としてでもあった。その時代には商人たちの自治がみとめられ人口も増加するなど良き時代の豊かさが、蔵並によって残されているのである。
一人当たり工業出荷額全国第9位
岡山県の面積は7114.8㎢で全国17 位と、宮城県より小さく、高知県より大きい。人口は186.5 万人で全国20 位。福島県より大きく、栃木県より小さい。年齢構成をみると、14 歳以下の幼年人口は12.3%、15 ~ 64 歳の生産年齢人口は57.2%、65 歳以上の老年人口は30.5%で、全国と比較すると、高齢化率がやや高い。県民分配所得は5.3 兆円で全国22 位。一人当たり所得は279.4 万円であり、全国で北海道に次いで34 位となっている。産業別構成比をみると、第1 次産業は1.0%、第2 次産業は33.5%、第3次産業は65.6%で、全国平均と比べると第2 次産業比率が高い。工業出荷額は7.7 兆円で全国15 位、人口当たりは404.7 万円で全国第9 位となっている。
ホテル旅館数、客室数の伸び率は平均を下回る
飲食店数は14 年で7468 店。内訳をみると、食堂・レストランが689 店で9.2%、専門料理店が2023 店で27.1%を占める。その中で多いのは日本料理店の575店で7.7%を占める。次いで中華料理店が566 店の7.6%と続いている。そのほか、すし店が248 店(3.3%)、そば・うどん店が391 店(5.2%)となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは1207 店(16.2%)、酒場・ビアホールは1100 店(14.7%)と多く、両者で30.9%を占める。以上のほか喫茶店は1171 店(15.7%)、ハンバーガーなどその他の飲食店は593 店(7.9%)である。09 年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は983 店である。ホテル・旅館の施設数は22 年で664 軒、客室数は2 万1300 室で、2012 年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 7.7%に対して当県は▲ 18.8%、客室数は全国の13.8%に対して当県は▲ 5.3%の伸びで、ともに平均を下回っている。
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