松江市

島根県の県都である松江市は、1611年（慶長 16年）関ヶ原の戦で功績をあげた出雲・隠岐の大守、堀尾吉晴が築いた城である。国内に現存する12天守閣の一つで、2015年に天守として国宝に指定された。4重 5階地下 1階付きの造りで、質実剛健な構えと実践本位の設計が特色で、風格のある城である。城のまわりにはお堀が残されており、船に乗って堀川めぐりが楽しめる。堀は四十間堀川、京橋川、米子川とつながっており、1周 3.7kmのコースを先頭さんのガイドで約 50分で周遊できる。
 
 途中、木々が生い茂る中をゆっくり進み、雄大な城を東西南北から眺めることができる。また、この周遊の中で船の屋根を低くしないとくぐれない橋などアトラクションを楽しむことができる。宇賀橋、北惣門橋、北堀橋、普門院橋、京橋、うべや橋など、昔からの風情ある橋くぐりが楽しめる。「怪談」などで知られる小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）との縁も深く、堀に沿って八雲の旧居があり、八雲記念館もある。
 
一人当たり県民分配所得は全国 42位

島根県の面積は 6707.9km2で全国 19位と、高知県より小さく、栃木県より大きい。人口は 67.3万人で全国 46位。鳥取県より大きく、高知県より小さい。年齢構成をみると、14歳以下の幼年人口は 12.3％、15～64歳の生産年齢人口は 53.6％、65歳以上の老年人口は 34.1％で、全国と比較すると、老年人口比率が高くなっている。県民分配所得は 1.7兆円で全国46位。一人当たり所得は 255.3万円であり、全国で長崎県に次いで 42位となっている。産業別構成比をみると、第 1次産業は 2.0％、第 2次産業は 23.9％、第 3次産業は 74.1％で、全国平均と比べると第 3次産業比率がやや高い。工業出荷額は 1.3兆円で全国 44位、人口当たりは 185.6万円で全国 35位となっている。
 
ホテルは軒数、客室数とも平均を下回る

飲食店数は 14年で 3164店。内訳をみると、食堂・レストランが 377店で 11.9％、専門料理店が 760店で 24.0％を占める。その中で多いのは日本料理店の 230店で 7.3％を占める。次いで中華料理店が 214店の 6.8％と続いている。そのほか、すし店が 104店（3.3％）、そば・うどん店が 137店（4.3％）となっている。また遊興飲食店のバー・キャバレー・ナイトクラブは 733店（23.2％）、酒場・ビアホールは 562店（17.8％）と多く、両者で 41.0％を占める。以上のほか喫茶店は 343店（10.8％）、ハンバーガーなどその他の飲食店は 135店（4.3％）である。09年調査から飲食店が分離された「持ち帰り・配達・飲食サービス業」は 382店である。ホテル・旅館の施設数は 19年で 391軒、客室数は 1万 0535室で、2010年からの伸び率をみると、施設数は全国の▲ 9.9％に対して当県は▲ 25.0％、客室数は全国の 8.9％に対して当県は▲ 3.1％の伸びで、ともに平均を下回っている。


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