「あの人がいるから帰りたい」リラックスラグジュアリーを追求
――― 開業から3カ月、お客さまからはどんな評価を受けられていますか。
ありがたいお褒めの言葉も数多くいただいていますが、もちろん厳しいお言葉をいただくこともあります。そこは謙虚に受け止めて、日々成長していければと考えています。その中で私たちが一番励みになっているのは、3カ月にしてリピーターの方がずいぶん多いことです。これは本当に驚きですし、ありがたいことです。すでに5回目、6回目といった方もけっこういらっしゃるんです。
――― 「世界に誇れるホテル」を目指すにあたり、現在の課題は。
若いチームなので、やはり様々なお客さまのリクエストにしっかり応えられる経験が必要だと思っています。特に私はサービスにおける「柔軟性」を大切にしており、杓子(しゃくし)定規なサービスをしたくはありませんので、そこは言い続けています。また、一番の課題はやはりインバウンド需要が戻って来た後の体制をいかに整えられるかにあるのではないでしょうか。今はお客さまのほとんどが日本人なのでオペレーションについてはある程度安定してきたと感じていますが、今後インバウンド需要が戻って来た時に全く状況が変わると考えています。そこにいかに柔軟に対応できるかが重要だと感じています。
――― 最後に、「HOTEL THE MITSUI KYOTO」が目指すものとは。
「リラックスラグジュアリー」を妥協せず追い求めたいと考えています。ラグジュアリーでありながら、肩肘張らずにくつろいでいただける空間。それは庭園であったり、温泉であったり、客室であったり…。このすばらしいプロダクトも多くを占めると思いますが、最終的にはやはり「人」に帰ってきていただけるようなホテルになりたいと願っています。「あの温泉があるから帰る」だけでなく、「あの人がいるからあのホテルに帰りたい」と思っていただけるようになれれば最高ですね。