禅の世界へといざなうアクティビティーを備えた「ZEN&BED 望月庵」、坐禅を通じて心身ともにリラックスした状態へと導く
「自分自身と向き合い、本質を探究する宿泊施設」として、2018 年2 月、戦国武将・武田信玄の菩提寺である恵林寺に隣接した寺をリニューアルし、宿坊「ZEN&BED 望月庵」がオープンした。運営は㈱シティリンクス(東京都北区・代表取締役 大城洪一氏)が担う。
3 名利用・15㎡の「宵月」、全室に畳が敷かれており、やわらかな光が入り込む障子を備える
未経験者でも楽しめる「茶」の体験
坐禅と同様に無心につくりこみ、自分自身と向き合う「ミニチュア枯山水」アート
1 泊2 食付きで晩御飯には精進料理を、朝食には粥が提供される
同施設はリニューアル前までは、恵林寺の住職が庵いおりとして利用をしていた日本家屋であったが、リニューアルに伴い、4 室の客室とワークショップを行なうコミュニティーリビングを備えた宿坊へと転じた。
客室は「薄月」「暁月」「夕月」「宵月」の4 室を備え、それぞれ15 ~ 16㎡のつくりで計10 名までの利用に対応する。中でも「薄月」はそれまで茶室として用いられており、リニューアル後もにじり口や水屋などといった茶室時の面影を残したデザインである。
心と体をリセットする宿泊施設として現職僧侶である金子僧侶が禅体験のアクティビティーをゲストに提供し、「茶」の体験では、季節のお菓子と抹茶が提供され、作法や経験がなくとも禅体験の導入として楽しむことができる。
「坐禅」の体験では、坐禅を組むことの意義や作法の紹介がなされ、その後、実際に坐禅を組むことで心身ともにリラックスした状態へと導く。
ほかにも、小さな箱庭の中で砂と岩でそれぞれのテーマで思い描いたことを表現する「ミニチュア枯山水」の体験もある。
金子僧侶、埼玉の平林寺専門道場で2 年修行後、知足院住職として現在に至る
DATA
所在地=山梨県甲州市塩山小屋敷2295 /予約=WEB サイトのみ/開業年月= 2018 年2 月/規模=地上1 階建て/駐車場=無料/面積=敷地380㎡、建物195㎡、延べ床面積195㎡/客室数= 4 室/料金= 4 名以上の利用から受け付けており、1 泊2 日朝夕2 食付きで1 人当たり1 万8000 円(税抜き)/営業日=僧侶の都合により変動/運営=㈱シティリンクス