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営業部長 芳賀 敏
クチコミの役割
私も含めて、一般的な消費者がインターネットで商品やサービスについて検索するとき、メーカーや供給者が提示するスペックの説明よりも、実際に購入や経験のある消費者のクチコミを重視するのは当然の行動になっています。
全体の70%を占める消費者はアーリーマジョリティ、またはレイトマジョリティに分類され、それらの消費者はイノベーター、オピニオンリーダーと言われるマーケットに影響を与える先行者の情報をもとに行動するということ自体は、インターネットが普及する以前からそれほど変わりません。
ただそれらの情報が、かつては物理的に近距離(家族や友人、知人など)で、口から口へと伝達されていましたが、インターネットの普及に伴い、日本全国、または世界中の消費者の感想を情報として目にすることが可能になり、クチコミがクローズな情報からオープンな情報に変化しました。ある調査結果によると、約70%の消費者はインターネット上のレビューを雑誌やラジオ、新聞よりも信頼していると回答し、90%以上の消費者は企業が発信する商品やサービスに関する情報に対して何らかの不満を感じているとの結果があります。確かに例えば電化製品や車など細かいスペックが企業のホームページやEC サイトの商品説明のページで説明されていても、一部のその分野に明るい消費者にとっては有益な情報かもしれませんが、一般的な消費者にとっては何か専門用語が並んで小難しく、ましてやメリットしか記載がないため、本当に自分にとって適した商品なのか判断するのは困難になります。それに対して消費者のクチコミは、購入者と同じ視点で、分かりやすく、欲しい情報を的確にストレートで発信してくれるので、利用しやすい情報源になっています。
特に無形商材の旅行に関しては、実際に店頭で手を触れるようなことが出来ないため、施設のHP や旅行雑誌などで(いつ撮影されたか不明な)外観、部屋、お料理の綺麗な写真と料金だけで判断しなければならなかったため、実際に利用した旅行者の情報は最も有益な情報になり、購入のプロセスで影響力が大きくなってきています。約95%の旅行者が予約の決定プロセスにおいてクチコミを参考にしているというデータからも理解できるように、実に「クチコミ」は旅行者とホテルの重要なタッチポイントになっています。