外食全体の売り上げ前年比123.5%需要回復傾向も物価高騰により厳しい経営状況が継続
2月の外食全体の売上は前年同月比123.5%、19年比でも103.8%となった。一つには、コロナ感染の収束傾向、気温の上昇、マスク緩和への動きなどによる人流の増加が大きな要因だが、もう一つの要因は、前月に引き続き原材料費、光熱費、物流費等の高騰により値上げせざるを得ない事情があったからで、 実質利益の観点からは依然として厳しい経営状況が続く。
ファーストフード業態は、全体売上は110.2%。「洋風」は、価格改定が相次ぐ中で、バリューキャンペーンが好評で、売上105.4%。「和風」は、朝食クーポンの配布などで固定客獲得に努め、売上 112.4%。「麺類」は、客単価上昇と客数回復で、売上 129.6%。「持ち帰り米飯/回転寿司」は、複数の回転寿司店をターゲットにした迷惑動画が一部店舗の客足に影響したが、値上げによる客単価の上昇で売上 108.1%となった。
ファミリーレストラン(FR)業態の全体売上は前年比139.0%。「洋風」は、年明けからの堅調な流れが続き、売上140.2%。「和風」は、気温上昇に伴い客数の増加が顕著で売上 146.3%。「中華」は、好調なテイクアウトなどで売上118.5%。「焼き肉」は団体客の戻りも見られ先月から客足好調で、売上148.2%。
パブ・居酒屋業態は、回復基調で売上 283.9%と大幅に増加。個人客やインバウンド需要の回復傾向に加え、企業等の大きめの宴会も少しずつ増えている。
ディナーレストラン業態では、個人客に加え、国内旅行の団体客やインバウンド客などが戻り、客単価が上昇、売上は169.4%。ただ、人手不足で需要に対応しきれないところもある。
喫茶業態では、月後半を中心に客足が伸びたものの、オフィス街や夜間の来客はまだ戻りが弱く、売上は前年比140.3%。
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