外食全体の売り上げ前年比115.3%年末の流れを引き継ぎ年始需要は堅調も原料高など厳しい経営環境が続く
1月は昨年のような営業制限がなく、年始の需要も好調で、外食全体売上は115.3%となった。コロナ第 8波は上旬にピークを迎えたが、外食への影響は比較的少なく、19年比 104.2%とコロナ前を上回った。しかしこれまでの調査から推定すると、現在の売上は原料高と光熱費の高騰等に起因する客単価上昇の結果と考えられ、外食企業の経営状況は変わらず厳しいように見られる。
ファーストフード業態は、全体売上は110.2%。「洋風」は、期間限定、季節商品などのフェアメニューが好評で、売上は 111.3%となった。「和風」は引き続きテイクアウト・デリバリーの堅調で売上109.6%。「麺類」は商業施設立地店舗の集客回復などで、売上 117.4%となった。
ファミリーレストラン (FR)業態の全体売上は 119.6%。行動制限のない正月となったことで年始の家族客が増え、「洋風」は売上 117.7%、「和風」は売上123.2%。
パブ・居酒屋業態は、酒類の提供制限があった昨年との対比では売上は前年比 159.0%となったが、19年比では売上58.1%と、前月の 19年比とほぼ変わらず、売上の回復に頭打ち感が出ている。
コロナを気にしない個人客の来店は増えたが、企業・団体等の宴会自粛の傾向は続いており、飲酒業態の復調を難しくしている。
ディナーレストラン業態では、個人客の宴席は引き続き回復傾向にあり、全国旅行支援やインバウンドの増加で需要が回復した店舗も見られ、売上は 134.0%となったが法人宴会や夜間の集客は戻らず、19年比では 85.0%となった。
喫茶業態では、営業制限のない今年の売上は前年比 119.6%となったが、オフィス街はテレワーク等の定着で客足が戻らず、19年比は 85.6%であった。
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